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2011.4.28 京都民医連中央病院臨床研修部
私たち京都民医連中央病院に働き、研修する医師に共通する原点は、「患者さんの病だけを診るのではなく、患者さんを臓器の集合体としてのみ把えるのでもなく、そこに生きて働き、生活する人間として、患者さんをまるごと診ることのできる医師になりたい」ということです。
それは、人を「生活者」として身体・心理・社会の各側面からとらえ、予防・診断・治療・リハビリテーションという幅広い保健医療行為をもちいて、その解決の方策を探るということです。そしてまた、必要な社会的資源を活用し組織するプロセスです。
また、私たちが目指すこの営み(日々の医療実践)は、一人一人の医師単独で完遂することは必ずしも容易ではなく、ほとんどの場合、協力しあえるチームや組織を必要とします。さらにしばしば社会制度の変化を待たねばならない問題を含んでいます。
私たちが、このような医師像を志向しているのは、それが私たち自身の要求であり、やりがいであるからです。同時に、日本と世界の医療の中で、患者・障害者をはじめとする、一般市民の求める医療のあり方であると考えるからです。そしてこのことは、まっとうな医療を受ける権利を当たり前のものとして保障しようとする、さまざまな市民の営みの一翼を担うものと確信しています。
私たちはこの目的に近づき成長するために、まず、第一に、患者さんから学びます。患者さんやその家族のさまざまな思いを謙虚に受けとめ、おかれた状況を理解することに努め、これを患者・家族と共同で解決しようとする実践の中で学びます。
第二に、主体的に学びます。教えられ、働きかけられるのを待っているだけではなく、今何が必要か、常に問題意識を持ち、情報を収集し、周囲に働きかけつつ思考し、積極的に学びを求めて行動します。
第三に、チームの中で学びます。コメディカルスタッフや医師集団の中で対等で率直な相互交流をし、チームの一員としての役割を果たしながら研鑽を積みます。
こうした姿勢を堅持し、時に振り返り、それまでの到達点と今後の課題を整理しながら、不断に成長していける学びの方法論を身につけることが、私たちの初期研修の基本的理念です。
初期研修2年間の研修目標は以下のとおりです。
また初期研修を通じて以下の病院理念を実現する姿勢を培います。
私たちは以上の理念に基づき、地域の方々と職員が協力し、ともに育ちあえる病院をめざします。