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1.リハビリテーション医療の特徴
(ア) |
疾病、障害、心理、社会的不利へトータルにアプローチする医療。 |
(イ) |
高齢化社会でますます高まるニーズ。 |
(ウ) |
大規模な施設は都市部ではある程度出現しだしているが、地域の身近な機関で一般的なリハビリを受けられる状況にはまだまだ無い。 |
(エ) |
廃用予防は急性期医療とのコラボレーション課題。 |
(オ) |
多種多様な職種とのチーム形成を要する面白さと困難さ。 |
(カ) |
在宅含め、介護や福祉との接点の多いのも特徴。 |
2.京都民医連の目指すリハビリテーション医療…「京都民医連リハビリテーション政策案より」
(ア) |
人権を尊重した、質の高い、安全・安心のチームで行うリハビリテーション。 |
(イ) |
予防、急性期から、回復期、維持期、在宅まで。 |
(ウ) |
常に在宅生活を意識する。 |
(エ) |
スタッフのやりがいやスキルアップを重視する。 |
(オ) |
エビデンスを構築する。 |
3.求められる課題
(ア) |
総合内科を中心とした全身管理の力量。 |
(イ) |
主に整形外科と神経内科領域の診断学。 |
(ウ) |
脳や脊髄と骨関節の画像診断。 |
(エ) |
電気生理学的診断。 |
(オ) |
心理的アプローチ。 |
(カ) |
義肢装具学。 |
(キ) |
社会制度への精通。 |
(ク) |
一定の治療手技とリハビリテーション領域で用いられる手技全般への精通。 |
(ケ) |
日本リハビリテーション医学会の指定する八つの領域(1.脳卒中、脳外傷その他の脳疾患、2.脊髄損傷その他の脊髄疾患、3.関節リウマチその他の外傷を含む骨関節疾患、4.脳性まひその他の小児疾患、5.神経及び筋疾患、6.切断、7.呼吸器・循環器疾患、8.その他(悪性腫瘍、末梢循環障害、熱傷など))にわたる標準的な知見と経験。 |
4.利用可能な資源
(ア) |
日本リハビリテーション学会認定教育施設…京都民医連第二中央病院。 |
(イ) |
日本リハビリテーション学会指導医…1名、同専門医…3名、同認定臨床医2名。 |
(ウ) |
中央病院、第二中央病院の回復期リハビリテーション病棟は、他院からの紹介例も含めて、脳血管障害、頚部骨折の症例をまとまって経験する上で有用な教育資源と思われる。 |
(エ) |
兵庫医大リハビリテーション医学教室へは派遣実績あり、今後も受け入れ可能だろうとの医局員のコメントあり。 |
(オ) |
関西では、切断や脊損の経験のことを考えると、関西労災病院や兵庫県立リハビリテーションセンターなどがメジャーな施設であり、外部研修中のローテーションなど今後協力が得られるか交渉していく必要あり。 |
5.プログラム案
(ア) |
内部履修者の場合、初期研修修了後2年間の総合内科プログラムを履修。このうち1年以上は学会認定教育機関である第二中央で過ごす。この期間に内科認定医取得を目指す。但し、対象者の年代が高い場合や、外部からの参加希望者の場合のこれまでの臨床経験によっては柔軟に運用する。 |
(イ) |
後期研修は、3年間とし、この内の1年を第二中央で過ごす。この間に、諸種のカンファレンス、神経回診、義肢装具外来の見学研修、精神科のリエゾン研修、電気生理の研修などを適宜組み込む。 |
(ウ) |
1年間は、中央で整形外科を中心に研修する。(イ)のうち、継続補強必要なものを組込む。また、さまざまな経緯で、教育機関での履修期間が不足するものは、配属病院について適宜判断する。 |
(エ) |
1年間(できれば最終年次)は、外部研修で、切断・脊損の経験や八つの領域のうちの不足する分野での見学や講習参加を組み込む。 |
(オ) |
資格が出来次第リハ学会専門医を受験する。 |