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後期研修案内

小児科

1. 当科の特色・理念

  1. 子どもが持つ自然治癒力に依拠し、確実な診断のもとに不要な投薬、検査、入院を行わないことにより、子どもの自己決定権と尊厳を守る医療を貫いています。そのために、一般外来を重視し、常勤医師相互の研鑚を積んでいます。
  2. 子ども本人と家族への説明と同意の上で、十分な疾患理解とともに家庭看護あるいは療養が行えるよう、親切で丁寧な援助を行っています。外来・病棟での説明を重視するとともに、あかちゃん教室や子育て懇談会を行っています。予防接種についての啓蒙も積極的に行っています。
  3. 病棟医療は、①の特徴から、重症度、緊急性が高くなっています。医療レベルと安全性の向上を目指して、医師の集団診療を導入し、常に複数の常勤医師の目で診療を行っています。
  4. これらを実現する上で、看護職、発達相談員をはじめとする関連他職種との共同は必須であり、多職種カンファレンスなどを軸に、チーム医療を展開しています。
  5. 診療の実績(関連小児科診療所などを含めて)
    一般外来5000名、専門外来(神経・発達、喘息・アレルギー、腎、心、不登校・心身症)700名/月 保育所健診10ヶ園、病棟入院件数 年200名、出生新生児 年330名

2.医師養成の目標(初期研修と共通)

小児科研修の特徴は、特に内科と比較して、技術・知識の集積が重要ではなく、疾患に対するアプローチの方法を重視し、科学的な判断材料を用いて診断をつける手法、患児・家族の生活を見据えて治療の見通しを立てる能力などがより重要となると考えます。手技的には、血管確保・各種穿刺技術・救急処置技術が中心で、いずれも一般的なものです。その中には一般的で日常的に遭遇するものから、滅多に必要とされないものもありますが、基本的な技術が身に付いていれば、文献的に学習することで可能となります。各種疾患の経験は、現実的にはすべてを経験することは不可能(どんな施設でも!!)ですし、経験的手法よりも科学的・論理的な思考のプロセスの確立を目指したいと考えています。

卒後臨床研修修了者は、その後3年の小児科研修で、小児科学会専門医の取得が可能であり、実際上の研修目標は、小児科学会専門医取得となります。

3. 対象

卒後臨床研修修了者、他科の研修医・常勤医で小児科医を目指す方

4. 研修プログラム(期間は3年)

①基本的に小児科学会専門医取得に必要な内容とします。
2年間の初期研修を終えた方、他の医療機関での実績を積んでこられた方の小児科経験と実力は様々であり、画一的なプログラムにさほどの意味はないと考えます。当初の3ヶ月程度は、主に常勤医師と共同で病棟診療にあたるとともに外来見学を行い、個々の方々にあわせた研修計画をたてていくことが良いと考えます。2年次、3年次には希望にあわせて専門分野の研修を開始できます。

②週間スケジュール(初期研修と共通)

③外部研修(出向もしくは在院研修)

当院の研修では不足しがちな新生児分野、救急分野については、3~6ヶ月程度の外部研修の実施を考慮します(実績:バプテスト病院、淀川キリスト教病院など)。一般小児科を基礎としつつ、Subspecialityを持つことは、京都民医連小児科の医療内容の向上に必要ですし、医師個人にとっても有益であると考えています。専門分野に応じた外部研修の実施を考慮します。

実績: 長野県立こども病院循環器科、京都府立医大小児科・小児内科、鳥取大学脳神経小児科、京都市児童福祉センター児童精神科、国立成育医療センターなど

5. 指導スタッフ

〈常勤スタッフ〉

〈非常勤スタッフ〉(関連医療機関常勤小児科医)

6. 研究業績

2000年業績

〈学会発表〉

TTP/HUSにて発症したSLEの1例(会議録/症例報告)

Pharma Medica18巻2号 P271(2000.02):多田羅竜平、出島直、松原為人、神田千秋

〈論文〉

【周産期の不慮の事故防止のために】 周産期と交通事故(解説/特集)

ペリネイタルケア 19巻5号 P360-363(2000.04):今井博之(吉祥院病院)

Serum C.Reactive Protein in the Differential Diagnosisof Childhood Meningitis.

Pediatrics International 42:541.546, 2000:Tatara R and Imai H.

〈著書〉

新版 こどもの障害と医療 全国障害者問題研究会出版部 尾崎望 出島直編

2001年業績

〈学会発表〉

重症心身障害児の経鼻十二指腸栄養中に生じた食後性低血糖症(後期ダンピング症候群)に対するアカルボースの

使用経験:第389回小児科学会京都地方会:出島直 松原為人 梶山葉

綾部市における水痘の伝播様式:第390回小児科学会京都地方会:木本圭一

〈論文〉

小児肺炎の外来治療 103例のまとめ(原著論文)

小児科臨床54巻11号 P1986-1990(2001.11):今井博之(吉祥院こども診療所)

2002年業績

〈学会発表〉

抗結核治療が奏効した髄膜炎の二症例:第15回近畿小児科学会:出島直 松原為人 梶山葉

〈論文〉

Benign paroxysmal tonic upgazeの1例(原著論文)

小児科臨床55巻8号 P1614-1618(2002.08):尾崎望、玉本晃、出島直、橋本加津代

2003年業績

〈学会発表〉

West症候群に対するACTH療法における副作用軽減―低Naミルク使用による塩分制限―

第6回京都多施設共同研究会(KMSGPN):出島直、松原為人、玉本晃、尾崎望、橋本加津代

抱水クロラールによりアナフィラキシーショックと下血を呈した16才女児例

第394回日本小児科学会京都地方会:出島直 松原為人 玉本晃 寺本敬一 橋本加津代

重症心身障害児(者)のイレウス……側弯症による消化管通過障害の3例

第395回日本小児科学会京都地方会:出島直 松原為人 玉本晃 橋本加津代 森山愛子 中山琴美

〈論文〉

重症心身障害児における経鼻十二指腸カテーテル栄養時の食後性低血糖―αグルコシダーゼ阻害剤の有用性(原著論文)

JJPEN 輸液栄養Vol.25 No.2 P83-85(2003.02):出島直 松原為人

綾部市における水痘の伝播様式(原著論文)

小児科診療66巻2号 P334-337(2003.02):木本圭一(綾部協立病院小児科)

小児科外来の上気道炎診療調査(原著論文)

外来小児科6:35-37,2003 草刈章、今井博之、他

The New Traffic Law and Reduction of Alcohol Related Fatal Crashes in Japan.

Injury Prevention 9:382,2003 Imai H

2004年業績

〈学会発表〉

胎児孔脳症…発見時の説明はどのように行うべきか

第9回小児神経症例検討会(蔵王セミナー):出島直

〈論文〉

抱水クロラールによりアナフィラキシーショックと下血をきたした1例(原著論文)

小児科臨床57巻6号 P1139-1142(2004.06):出島直 松原為人 玉本晃 橋本加津代

公衆衛生の課題としての「事故予防」:公衆衛生68:66-67,2004 今井博之、反町吉秀

2005年業績

〈学会発表〉

塩酸フルナジン中止により症状悪化し、再開にとり改善した小児交互性麻痺の5例

日本小児神経学会:出島直

ロタ腸炎後にけいれん・ミルクアレルギーを発症し橋外中心髄崩壊症のMRI所見を呈した新生児例:日本小児科学会

京都地方会:出島直

The Longand Winding Road That Leadsto"Traffic Calming"in Japan.

Precedingsto Childstreet Conference 2005 Imai H

2006年業績

〈学会発表〉

経鼻胃管による食道損傷にて大量出血を来たした一例

第32回日本重症心身障害学会学術集会:出島直

当院で2年間に経験した細菌性髄膜炎4例のまとめ

第403回日本小児科学会京都地方会学術集会:中尾寛

感染症治療への能動的介入の感染症治療適正化への効果

第22回日本環境感染学会総会:松原為人

〈論文〉

塩酸Donepzil(アリセプト)過量服用によりパーキンソニズムの急激な悪化をきたした1例

全国雑誌 神経内科 第64巻4号 科学評論社:中尾寛

交通事故被害者への支援:チャイルドヘルス9:29-31,2006 今井博之

浴槽での溺死事故の予防:日本医事新報4305号65-70,2006 今井博之

子どもの誤飲・誤嚥事故を防ぐには:健康教室673号 68-70,2006 今井博之

「子どもにやさしい道」とは何か:道路 2006-11月 12-16 今井博之

〈著書〉

ありふれた子どもの病気と事故の予防 今井博之著 かもがわ出版 2006

2007年業績

〈論文〉

乳幼児の誤嚥予防のための保健指導とアドボカシー

チャイルドヘルス10:174-176, 2007 今井博之

歩行者事故への取り組み:小児内科39:1107-1109, 2007 今井博之

セーフティープロモーションの視点から見た子どもの事故予防

月刊地域保健 2007年12月 24-30 今井博之

2008年業績

〈学会発表〉

下肢痛を唯一の症状とし、蛋白細胞解離、抗GMI抗体上昇を呈したAcute Sensory Neuropathyの12歳女児例:第50回

日本小児科神経学会総会:出島直

上腸間膜動脈症候群の診断が困難であった噴門形成術後の重症心身障害者の一例

第34回日本重症心身障害者学会:出島直

選抜制院内感染教育の効果とe-Learningを用いた全職員対象院内感染教育との関連について

第24回環境感染学会総会:松原為人

〈原著〉

日本の損失生存可能年数(YPLL)―10年間の推移―厚生の指標55:15-19,2008 今井博之

子どもの事故予防:火災による傷害予防を例として

日本セーフティプロモーション学会誌1:25-29,2008 今井博之

2009年業績

〈著書〉

子どもが道草できるまちづくり:通学路の交通問題を考える

学芸出版 2009 仙田満・上岡直見編 今井博之(共著)

「医療的ケア」はじめの一歩―介護職の「医療的ケア」マニュアル

NPO法人医療的ケアネット 杉本健郎編 出島直 共著

7. 修了後の進路について

当研修を修了した者は、法人理事会の承認を経て、当科常勤医として就職することができる。更に当科部会の検討にもとづいて、当院に在職のまま高次専門医療機関への専門研修を修めることができる。