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京都民医連のセンター病院であり他院所からの紹介含め規模に対して手術件数が多いのが特徴であり、2008年度には初めて年間手術件数が660件を超えた内容も、施設基準を上回る人工関節手術や脊椎手術が多くをしめている多彩なものになっている。
整形外科の進歩は急速で、多岐にわたるものではあるが早期よりの専門志向には反対である。6年間での専門医資格取得含め10年程度の臨床経験が全般的な習得には必要である。当院での後期研修はその第一歩であり整形外科全般での基礎的力量の構築を目標とする。当院での初期研修者は2年次選択研修開始時点からの整形研修開始が可能である。
整形外科の対象は外傷、脊椎疾患、関節、手など広範囲にわたり、専門分化していく方向にあるが、私たちは整形外科全般に渡って基礎的な力量を十分習得することをまず目標とする。その上で整形外科学会専門医資格を取得する6年間をおおよその目処にその後専門分野を持っていくことが妥当と考える。
医師の基礎としての初期研修は終了しているが、希望があれば内科、麻酔、救急など補充研修も検討する。
上記の方針に基づいて研修プログラムを策定するが、以下のプログラムはおおよその原則であり、各医師の状況・希望により弾力的に運用されるものである。
(1)整形外科研修開始時期
基本的には初期研修修了者を対象とするが、京都民医連中央病院での研修者は二年目途中の整形外科研修開始も可能となる。なお、必須科の一つである外科研修は厚生省規定でも狭義の外科ではなく、プライマリーな内容での整形外科的疾患外傷の研修も目標としておりそのために、整形外科が積極的に参加し研修内容を充実させていく。
(2)第一期 整形基礎研修期間 1年間
(3)第二期 整形外科 2~3年
(4)第三期 外部研修 2~3年
上記目標の更なる確立・経験の幅を広げ多面的な力量を向上させるため、民医連内外の施設での外部研修を行う。
第二期研修修了後は個人の希望に応じて、他施設に移動するか帰任を前提に外部研修を行い、常勤医として帰任するかの選択が可能である。なお、第二期と第三期の順、つまり外部研修の時期は弾力的に運用する。こののちに整形外科学会専門医資格を取得する。
(5)専門研修
以上研修終了後、脊椎・関節・手・リウマチについての専門分野の志向を検討様々な形態の専門研修を検討する研修の形態・時期・期間については弾力的に検討する。なお専門分野を持った上でも整形外科全般を担当し専門分野のみの活動に陥らないことを重視する。
京都民医連整形外科は開設以来約20年をへて京都民医連中央病院を中心に展開・蓄積したにより、積極的に内外から整形外科研修を受け入れ、その役割を果たしていきたい。その概要を紹介する。
常勤医師 4名 研修医 3名
日本整形外科学会専門医 3名
同 リウマチ学会認定リウマチ医 1名
同 運動器リハビリテーション医 1名
同 脊髄脊椎専門医 1名
日本脊椎脊髄症学会指導医 1名
2004年度から2005年度に1名がフランスボルドー大学での最小侵襲脊椎外科の研修。もう1名が千葉で肩中心に鏡視下手術の研修を実施した。
京都民医連中央病院(300床)を拠点にしながら、京都民医連第二中央病院(242床)でも大腿骨頚部骨折などに手術内容を限定しながら外来や保存的入院、回復期リハビリ病棟、療養型病棟のカンファレンス参加などを行っている。
整形外科病床 42床
月間外来患者数 約1400
年間手術件数 700件(中央病院)
〈主な特徴〉
人工関節 57例
50例以上の施設基準を満たしており、鏡視化手術にも積極的に取り組んでいる。
脊椎手術 290例
特に腰椎頚椎の最小侵襲手術 頚椎のSkip Laminectomy 腰椎のMicrodiscectomyに積極的に取り組んでいる。
医師間のみならず、多職種によるカンファレンスを開設以来重視し毎週全入院症例のカンファレンスを継続してきた。
総合リハビリテーション施設認可を受け充実したリハビリテーションスタッフを持つ。
上記骨格を基本にしながら、他機関や他の民医連での研修を行った上での途中からの参加も積極的に受け入れる。むしろ積極的に交流を進め、お互いの力量向上を図る立場から相互の研修乗り入れを進めていく。