Home > 医学生・研修医向け情報 > 指導医の風景 > 2009年
2009年12月27日
本日、日曜日は、年賀状作りをしておりました。
昼過ぎまでかかって、やっと出来上がり、その後病院へ。
病院で奨学生の会議をしていましたが、病棟に呼び出されて参加出来ず。
夕方から、今年最後の当直に入りました。
インフルエンザと嘔吐下痢の患者さんがたくさん来ました。
病棟でも、低酸素、頻脈、発熱、低血糖、低血圧、乏尿などなど、結構忙しく、明け方には死亡確認~お見a送りまでありました。
風邪がぶり返したのか、鼻が詰まってドロドロの鼻水があとからあとから出てきました。
明けた月曜日は仕事納めの日でしたが、午後、当直明け休みをとり、早めに帰りました。
帰ってからベッドに潜り込んだのはいうまでもありません。
2009年12月26日
朝、ERカンファレンスをして、午前は病棟勤務。患者家族との面談を2件。
午後、今年最後の研修管理委員会があり、初期研修医の到達の確認や来年度のスケジュールの確認。
その後、医学生さんとの面談。
夜、SP研究会の面々と烏丸四条京都ホテルで忘年会。みんなで、カニやらお寿司やらをたらふく食べて、年を忘れて楽しみました。
2009年12月25日
2006年出版の本です。脳科学者の(税金未納でも有名になった)茂木健一郎氏の「最もやさしく、しかし本質的なことを書こうと務めた『作品』です。」
「ひらめき」をキーワードに、
「ひらめきはきもちいい!」=「ひらめきの瞬間、ドーパミンを中心とする脳の報酬系が活性化する。」、「予想できないからこそ嬉しい」=「脳の感情のシステムというのは不確実性にうまく対処するためにできている」、「ひらめきや創造性は人間が生きる上で必要」=「不確実性は感情を活性化し、感情は理性を支えて一緒になって不確実性に対処する」「適切な文脈における不確実性は、それ自体が脳にとっての報酬になり得る」、「ひらめきとセレンディピティ」(セレンディピティ=偶然幸運に出会う能力)=
「人生という偶有性の海に思い切って飛び込んでこそ、はじめてセレンディピティにも出会うことができ、また自分の脳の中に潜んでいる豊かな感情のダイナミズムを生かすこともできるのです。」(声に出して読みたい日本語!)
などの脳研究の最先端を展開しています。
人間の脳の不思議さに改めて気づくとともに、茂木さんって本当に脳が好きなんだなあ、と感じる本です。
2009年12月22日
朝から喉が痛くて、鼻が詰まっていたので、熱を測ったら38.2℃あり、仕事を休みました。
頭痛と関節痛が少しありましたが、喉の症状が強かったので、インフルエンザではなさそうです。
寒気があり、一日布団に潜り込んでいました。
2009年12月19日
今日は、公休の土曜日でしたが、午前中、外部講師のカンファレンスがあったので、病院へ行きました。
症例は、70代の男性で、主訴は失神。来院時は症状が改善していたので、一旦帰宅も考えたが、食事も食べられていず、白血球増多も認められたので入院となりました。失神の鑑別が議論となりましたが、その後の経過は意外や意外、翌日CTで急性虫垂炎による限局性の腹膜炎という診断となり、外科転科し手術となったのでした。術中所見では、後腹膜にへばりつくように破裂して膿瘍形成した虫垂が認められました。後腹膜に炎症を起こしていたので、腹部所見が殆どなかったのでした。急性虫垂炎の診断の難しさに一同脱帽。
夜は、病院の望年会があり、研修医はこの日のために練習に練習を重ねた芸を披露したのでした。症例も芸も「スリラー」でした。
ご苦労様!
2009年12月17日
午後、娘の中学校の個人懇談。半日休みをとり、行ってきました。
夕方、救急総合カンファレンス。NEJMのinteractive medical caseをみんなで検討したのと、研修医のNさんが急性喉頭蓋炎についてのまとめを作ってきてくれて、みんなで勉強しました。
夕食、生協で注文した毛蟹を食べました。冷凍物ですが、じっくり一日かけて冷蔵庫で解凍して食べると結構美味しいんです。
夜、21時から京都家庭医療学センターの管理者会議。Skypeで熱の入った議論を1時間半にわたり行いました。それからお風呂に入って寝たのはもう0時近くでした。
これは、面白い本でした。読書がしたくなる本です。
また、「攻める読書」が分かる本です。著者の本の読み方として、「キーワードを概念化する=○○力という言葉に固める」「引用するために読む=声に出して読みたい一文」「外科医的に読む=スパスパと手際よく切って読み飛ばす」などを冒頭に挙げており、これを読むだけでも読書に対する考えが変わります。
以下は本文からの引用ですが、なんの本のことかわかりますか?
「換骨奪胎力=リメイクのコツが浮き彫りになってきます。①主人公を変える、②話を複線化する、③タッチを変える、④現代の状況を入れ込む、⑤原版の中で「これだ!」というものはあえてはずす。今は有から有を生み出す技量が大切になった。これが創造を生むのです。」
答えは、手塚治虫の鉄腕アトムをリメイクした、浦沢直樹の「PULUTO」でした。原作とあわせて読んでみてください。
2009年12月16日
今日は、朝、ERカンファレンスに参加しましたが、朝の内科抄読会の担当に当たっていたので、8:15で退出。
朝の抄読会は、AAFP(米国家庭医療学会雑誌)からの文献で、「薬物活性における性差」について報告しました。
これまであまり男性と女性での薬の使い分けについての文献を読んだことがなかったので、新鮮でした。
午前中は、午後の看護学校の講義の準備をして、病棟回診をしました。
午後、看護学校へ行き、国家試験に向けての補講を行いました。担当範囲は「人体の構造と機能」で、解剖と生理を全部カバーしろ、というミッションです。
何を話そうか悩んだのですが、結局、「国家試験は過去問に始まり過去問に終わる」と考え、過去5年間の過去問約60題を2時間半かけてやり遂げました。必死についてきてくれた看護学生達に感謝です。
その後、16時から21時まで夜診をしました。夜診のあと、今日が最後の夜診となった後期研修医のT医師のご苦労様シュークリームを食べて、帰りました。
本当に疲れた一日でした。は~…でも、結構充実感がありました。
2009年12月12日
今日は土曜日ですが、朝からERカンファレンスをして、午前中は病棟のお仕事。
午後は、京都大学で臨床研究コア・コースの講義がありました。北海道家庭医療学センターからK先生始め何人かがはるばる京都にこられていました。なんでも、グループワークと懇親会をして、翌日はグループワークの発表会をして、北海道へ帰るのだと。遠隔地からの参加ご苦労様です。
講義が終わって、バスにのって三条へ。ブックオフに寄って本を買い込んで、家に帰り、食事とお風呂をいただいて、21時から当直に入りました。土曜の夜に当直というのも、なんとも言えませんが、病棟の看護師からは、「老体に鞭打って…」と珍しがられました。
2009年12月11日
昨日の全職種参加症例検討会の余韻で、家に買ってあった「笑って死ねる病院」を一気に読みました。
この本はすごいです!
正確には、「この本に書いてあるような医療をしている城北病院はすごいです!」ですが(でも、結構うちの病院でもやっているよな、と昨日の症例検討会の余韻で思うところもあります)。
この本の一節。(声に出して読みたい日本語風に)
「死ぬということは人生の最後にあることですが、死だけ特別あるわけではない。いい生き方をすればいい死に方ができるんです。最後をどう迎えるかとは、最後までをどう生きるかということです。死ぬまでの限られた時間で、何がしたいのか。どんな人と会いたいのか。笑って死ねるような人生を力一杯生きる。そのお手伝いをこれからもしていきたいです。」(p202)
2009年12月10日
今日は、全職種参加医師研修症例検討会がありました。
これは、1年目研修医が、自分が受け持った症例で、他職種とともに取り組んだ成果を発表するもので、毎年12月に行っています。
今年も6名の研修医が看護師、リハ、MSWなどと一緒に患者さんのケアの向上やQOL、疾患の受容や在宅療養調整などに全力でぶつかった姿が発表されました。
冒頭、吉中院長が「臨床研究やEvidenceが強調されるとどうしても生身の患者の姿が見失われがちになるので、一つ一つの症例を大切にして掘り下げることが医療活動上、ますます重要になってくると思っている」と挨拶されたとおり、濃厚な関わりの中で自らの医師としてのあり方を考え、成長している姿がよくわかる会だったと思います。
研修医のみなさん、ご苦労さまでした。
2009年12月9日
先週の外来に受診された30代の男性。
夏の終わりから咳が出現し、近位で2週間抗生剤を服用したが、改善せず、最近は咳がひどく出て、夜横になれない、朝も咳がひどい、と訴えて来院されました。
タバコは20本×19年、焼酎200ml×5日/週、1年半くらい前からハムスターを飼っている。
診察上は特に異常なし。胸部レントゲンでは、浸潤影なし。
病歴から、咳喘息を疑い、追加検査をオーダーし、アドエア・ツロブテロールテープ・メプチンエアーを処方して、1週間後の今日、再受診されました。
開口一番、「薬はよく効きました。咳は殆ど出なくなりました」と喜ばれました。
追加検査の結果は、末梢血好酸球=16.7%、IgE=374IU/ml、IgE(RAST) ハムスター上皮=1.62UA/ml (正常~0.34)と判明し、ハムスターによる咳喘息(Cough Variant Asthma)と診断がつきました。
ハムスターは咳喘息の要因として頻度が高いようです。飼い始めて数カ月から数年たって症状が出ることが多いようです(1年目前後が最も多いとのこと)。
ペットが原因になる喘息はペットを飼うのをやめれば症状は改善しますが、ペットを手放すことができないことが多いため、治療に難渋することがあります。
この患者さんには、禁煙を勧め、ペットとの接触をできるだけ避けるようにアドバイスしましたが、果たして家族はおやじの健康をとるかハムスターをとるのか…。
2009年11月26日
80代の女性。左頸部痛と発熱で来院。頸髄症なども疑われ、整形外科対診されるも、特異的な所見なく、入院となった。入院後、左膝関節の主張と熱感があり、偽痛風と診断。NSAIDS処方され、症状改善して退院となったが、後でCTを見直してみると、C2軸椎の背側に石灰化が! 入院時の頸部痛も偽痛風=Crowned dens syndromeであった!!
別の80代女性。頭痛と項部硬直を主訴に入院。認知症があり、詳細は不明。髄膜炎が疑われ、髄液検査が行われたが、きれいな髄液で髄膜炎は否定。CTで、頭蓋内病変も否定的であったが、入院後左手関節の主張が出現し、偽痛風と診断。頸椎のCTを再度見直してみると、これもCrowned dens syndromeであった!!
Crowned dens syndromeは、軸椎周囲の靭帯への結晶沈着によって起こり、多くはピロリン酸カルシウムによって起こるそうです。髄膜炎やPMR(リウマチ性多発筋痛症)との鑑別が問題となることがあります。偽痛風は高齢者に多い疾患ですが、後頸部~後頭部痛を訴える高齢者を見たら、鑑別に入れる必要があります。結構見過ごされているかもしれません。
2009年11月18日
3日前から右目が塞がって来た、と眼科受診された、70才男性。眼科で右動眼神経麻痺を指摘されて神経内科対診され、頭部CTをオーダーされて、来院されました。
本人は検査だけのつもりで帰宅された後、放射線技師が異常を指摘し、ER担当医に連絡。ER担当医はビックリして自宅に連絡し、救急車で最来院を勧めましたが、本人は頭痛もなく、救急車はかたくなに拒否され、「バスで来ます」と。
ハラハラして待つER医の前に30分ほどして姿を見せた患者さんは、慌ただしく説明を受けたあと、いやがっていた救急車で脳外科病院へ搬送されました。
いや~、こちらとしては、間一髪というところで冷や汗ものですが、患者さんは涼しげな顔だったとか…。
2009年11月14日
今日は、午後から1年目研修医対象のコミュニケーションOSCE & 救急OSCE が太子道診療所の内科外来部分を使って行われました。
コミュニケーションOSCEは、SP(模擬患者)さんを用いて、「禁煙指導(行動変容)」と「がんの告知」、「剖検の依頼」の3つのstationで行われ、救急OSCEは、「頭痛」「胸痛」「腹痛」の3つのstationで行われました。
6つのstationで各25分ずつかけて、1年目研修医6名とと医学部6回生1名の参加で、14時から18時までの長丁場でしたが、やってみると、あっという間に終わった感じでした。
参加した研修医たちは、さすがに疲れた感じではありましたが、それよりも充実感の方が大きかったようです。
評価者として参加していただいた、上級医・指導医の方々、患者役をやっていただいたSPと2年目研修医の皆さん、裏方で支えていただいた事務の人たち、ご苦労様でした。
2009年11月13日
午後からは、京大救急部の山畑先生の3病院合同オープン救急カンファレンスがありました。
このカンファレンスでは、主訴から鑑別診断をどんどん挙げて、病歴でそれを絞っていくやり方で診断にたどり着いていきます。
救急対応が前提ですので、当然診断を絞りながら、治療も平行して行っていきます。
当院からは、1年目研修医のY医師が、胃壁全体の肥厚が認められた胃アニサキス症の一例を提示しました。(9月30日の項参照)
今日は、南病院からの症例とあわせて、2例が検討されました。
研修医のY先生、ご苦労様でした。
43才の男性。発熱、咽頭痛、飲み込みにくさのため、朝方救急外来受診されました。
前頸部全体に圧痛があり、くぐもった声で、つばも飲み込みにくく、ティッシュペーパーで口を拭っていました。
レントゲンを撮ったところ、thumb signが!
呼吸困難はまだ出ていませんでしたが、急いで耳鼻科救急へ搬送しました。
急性喉頭蓋炎は、喉頭蓋が腫大して急速に窒息することもあるので、迅速な診断が求められます。
本で見たことはありましたが、実物を見たのは初めてで、勉強になりました。
2009年11月8日
今日は、「第17回家庭医の生涯教育のためのワークショップ」2日目ですが、朝から学会の理事会があり、それに参加した関係で、午前中の2つのセッションには参加できませんでした。
家庭医療学会は、プライマリ・ケア学会、総合診療学会と合同し、プライマリ・ケア連合学会になることになっていますが、学会が合同するということは、とても煩雑な実務作業があるようで、今日の理事会でもなかなか議論が定まらず、時間がかかりました。
昼、京都家庭医療学センターからの参加者と一緒に写真を撮り、午後は、PIPC (Psychiatry in Primary Care)のセッションに参加しました。
セッションでは、井出先生のエネルギーに感銘を受け、ロールプレイなども通じた実践的なやり方にのせられて、あっという間に1時間30分が過ぎ、とても勉強になりました。
明日からでも、心療をやってみたい、と思わせる内容でした。
2009年11月7日
今日と明日は、「第17回家庭医の生涯教育のためのワークショップ」が大阪、天満研修センターで開催されており、参加しました。
初日は「誰も教えてくれなかった診断学 実践編」として、名古屋第二赤十字病院の野口善令先生の3時間にわたるレクチャーがありました。
「仮説演繹法による分析的な診断」と「パターン認識による直感的診断方法」の両者をうまく組み合わせて使うことにより効率的な診断ができる、という内容がとても良く分かり勉強になりました。
出版されているほんの内容よりより洗練されたないようになっていると感じました。野口先生も続編の執筆をされるとのことをいわれていましたので、楽しみです。
2009年11月6日
朝、ERカンファレンス。
午前は、健診業務に入ったので、診療所へ。
昼、病院へ戻り、指導医上級医会議。
半年間の振り返りと今後についての議論と、11月14日に予定しているコミュニケーション&救急OSCEの打ち合わせ。
午後、受け持ちの患者さん・ご家族と面談。
レセプトのチェックもあり、その後、音羽病院で行われる京都GIMカンファレンスに参加。
GIMカンファレンスでは、神戸大学感染症のI先生が、感染症かと思わせて感染症でなくでも結局感染症のお勉強という症例を提示され、市立堺病院からは40才女性の全身の痛みと下腿・前腕の疼痛を伴う発赤の症例。丸太町病院から糖尿病のある80才女性の突然発症の両側大腿の疼痛で、たどり着いた結論はちょっと思いつかないような病態、という症例の発表がありました。なかなか面白く、勉強になりました。
2009年11月5日
昨日の夜診に受診された40歳代の患者さん。
「1ヶ月ほど前から常に呼吸がしんどい。先週は少しましになったが、この3日ほどしんどさが強くなってきた」と来院。「動いたときの方が息苦しい感じ」咳、痰はなく、小児喘息の既往があるが、「喘息のしんどさとは違う感じ」と。仕事は車の整備で、仕事上のストレスはあるが、特に最近それが増えたわけでもない。タバコは20本×20年。
身体所見では、脈拍が100程度でやや頻脈だが、SpO2は99%。肺音を始め、ほかの身体所見で異常はない。胸部レントゲンを撮ってみたが、特に異常なく、う~ん、と困ってしまった。
喘息の既往があり、喫煙しているので、やはり喘息発作ではないかと考え、気管支拡張薬を処方しながら、血液検査をオーダーし、次週結果を聞きにきていただくこととした。
で、本日、血液検査の結果が判明し、あっ!
Hbが7.9まで低下している!(半年ほど前の検査では13あった)
呼吸困難感の原因は貧血であったか!
急いで連絡を取り、受診していただくようにしたのはいうまでもない。
頻脈にもう少し注目していれば、見落とさなかったのに…痛恨の症例でした。
2009年11月4日
朝、ERカンファレンス(休日明けだが昨日の夜は研修医が当直に入ったので)
午前、後期研修医のT医師の受け持ち患者さんの回診をしました。
午後、研修医対象に、病棟師長さんが創傷治癒と被覆剤についての学習会をしてくれました。
たくさんある被覆剤をどう使ったら良いのか、創傷治癒のメカニズムから話していただき、とても勉強になりました。
その後は、自分の受け持ち患者さんの家族との面談と会議。
夜は、夜診に入りました。
2009年11月1日
今日は、日直にあたっていて、お仕事でした。
朝は、7時45分から当直の引き継ぎを受け、お仕事開始。
午前中は、外来担当でしたが、救急車の搬入こそありませんでしたが、入院が2件あり、インフルエンザや咽頭扁桃炎、頭痛、嘔吐 etc. 切れ目なく患者さんが来院されていました。
午後は、病棟担当に変わりましたが、これも切れ目なくあちこちの病棟から呼ばれまくり、昼食を食べる時間もなく働きました。
朝早かった分、早く終わりにしてもらい、15時45分で引き継ぎをしましたが、その後もたまっていた仕事の処理に手を取られ、帰宅したのは結構遅くなりました。
それでも、家族みんなで夕食を食べて、くつろぎの団欒を楽しみ、長いような短いような日曜日が終わりました。
2009年10月31日
今週末は学会などが重なり、出勤者が少ないので、臨床研修交流会を1日で切り上げて、今日は勤務日でした。
幸い、入院患者数もそう多くなかったので、少ない勤務者でなんとか割り振りしましたが、朝一番に呼吸不全の救急搬入があり、意識レベル低下し、動脈血ガス分析でpH=7.15, PCO2=95のCO2ナルコーシスになっていたため、救急室で挿管し、入院となりました。胸部レントゲンとCTでは、右に大量の胸水があり、トロッカカテーテルを研修医のY医師と一緒に挿入したところ、暗赤色の血液様排液がありました。
そんなこんなで午前中はばたばたとしましたが、なんとか昼には仕事を終え、タクシーを飛ばして、京都大学へ行き、第2回臨床研究フェローシップに参加しました。
2時から6時までみっちりと講義を受け、頭が飽和状態になって帰宅しました。
忙しい週末でした。
2009年10月30日
今日は、東京で、民医連と生協の合同の「臨床研修交流会」があり、参加しました。
全体企画では、小児科研修・外科研修(どちらも、○○科に以外の医師に必要な○○科研修に関する力量とは何か? という命題を掲げていました)、外来研修・往診研修などの発表があり、示唆に富んだものでした。
夕方はポスターセッションがあり、当院からは、I医師とN医師が演題発表しました。
私は、彼らの発表を聞いてから、京都へとんぼ返りしました。
明日は、また、勤務です。結構疲れる!?
2009年10月29日
今日は、午後、災害訓練がありました。
大規模災害(大地震)が起こったとの想定で、患者役も出血していたりいろいろメイクを凝らして、登場しました。
病院の入り口で緑、黄色、赤、黒のトリアージを行い、病態に応じた治療と患者さんへの説明を医師、看護師がします。
患者役の職員およびスタッフが30人あまり登場して、大災害を演出しました。
約1時間で訓練は終了しましたが、始めての訓練で学びも大きかったようです。
ちなみに、私はビデオ撮影であちこち飛び回っていただけでしたが。
2009年10月27日
朝、いつものようにERカンファレンス。
午前は、そのまま救急外来当番。今日は1年目研修医2名がファーストコンタクトで、そのsuperviseでしたが、救急車が搬入されたり、発熱、頭痛、めまい…などなど、結構患者さんがありました。
1年目研修医も半年以上たつので、救急対応にも慣れてきて、かなりのことを任せてもできるようになっているので、指導する側も楽ですね。
交代の時間になるまでにほとんどの患者さんは決着がついたのですが、研修医それぞれが1名ずつ午後の救急当番に患者さんを申し送りました。
午後は、そのまま病棟当番に入り、病棟からの連絡を受けて指示を出したりくぎづけでした。
それでも、5時前にはほぼ、対応も終わり、家庭医療学後期研修医と研修の振り返りをしました。
Textbook of Family Medicineの輪読もしているのですが、何とか100ページまで読み終えました。
コツコツとでもやっていると進んでいくものだなあ、と自分で自分に感心してしまいました。
2009年10月24日
週末になると疲れがたまります。朝、少しゆっくり起きたので、朝食を食べる時間がなくなり、朝食抜きでERカンファレンスへ。
午前は、外部講師のカンファレンスがあり、研修医のN医師が、症例を出してくれました。
症例は、77才の女性で、入院目的は肝障害の精査です。めまいがあり、近医の診療所へ定期的にかかっていましたが、8月から血液検査で肝機能異常を指摘され、徐々に悪化するため、入院精査となったのでした。入院時は、AST=238, ALT=309, LDH=270, ALP=378, γGTP=236。飲酒はせず、輸血歴もありません。解剖学的アプローチからと系統的(網羅的)アプローチから、肝障害の鑑別診断を挙げ、ベッドサイドで身体所見をとりました。まだ入院中で結論は出ませんでしたが、とても勉強になりました。
午後は、3ヶ月に一度の研修管理委員会がありました。
今回は、研修医からも代表参加していただき、この半年間の研修のまとめを行ったのと、それぞれの研修医の到達度評価を行いました。また、これも今回初めてですが、研修医と看護部門に評価表を記入していただき、全指導医上級医の評価をしていただきました。
夜、家に帰って、さすがに今日は早く寝ました。
2009年10月23日
AM1:30頃、iPhoneの呼び出し音で目を覚まされ、出てみると当直中の1年目研修医M医師からでした。話を聞くと昼間入院した患者さんが夜間せん妄でベッドから転倒し、頭部打撲したため、上級医および外科の当直医と相談し、頭部CTをとったところ、どうも急性硬膜外血腫のようなので、脳外科対応のできる病院へ転院していただくのだという。ところが、入院したばかりでまだ主治医が決まっていないことや当直しているのが初期研修医と後期研修医ばかりで、誰か管理責任者に来てもらった方が良いのではないかと話し合った結果、電話をしてきたのだと。
う~ん、夜中に出て行く必要のあることか?とも頭をかすめたが、研修医がヘルプコールをしてきているときは、やはり何か気になることがあるのだろうから、行かないよりは行った方が良かろう、と考え、病院に行くことにした。
病院に着くと、ほどなくご家族が来院され、外科の後期研修医のF医師が経過と転院について説明したところ、ご家族はすんなり了承されたので、そのまますぐに救急車で転院となった。
結局、何もすることなく、そのまま帰宅したのだが、このような徒労であれば、大いに歓迎といってよいであろう。(徒労で終わらなければ、それこそ何倍も労力がかかることになるのですからね)
でも、さすがに夜中の呼び出しは体にこたえるので、朝のERカンファレンスの参加は免除してもらいました。ははは…。
それで、朝は代診の診療所外来に直行。
昼に病院にもどり、指導医上級医会議で、明日の研修管理委員会に向けて、半年間のまとめを議論しました。
午後は、研修医の回診をし、病棟の指示出しをし、明日の研修管理委員会の打ち合わせをし、たまった書類を記入して、終わりました。
やっぱりちょっと疲れましたね…。
2009年10月22日
新型インフルエンザが京都でもじわじわと増加しています。
期待される新型インフルエンザワクチンが当院でも接種開始となりました。ただし、入荷数が限られていますので、当面は患者さんとの直接接触の多い職員から接種を開始しています。
新型と季節型の2つのインフルエンザワクチンを接種しました。
なぜか、新型の方が、注射の痛みが少なかったんですよね~。ほかの接種者に聞いても、ほとんどの人がそうだと答えていました。
ちゃんと効いてくれれば問題はありませんが。
2009年10月15日
昨日は夜診があり、寝る時間が少し遅かったので、今朝はまだまだ眠かったのですが、なんとか6時前に起き、コーヒーを入れて、食器洗いと選択物干し。
朝、8時からERカンファレンス。
午前は、受け持ち患者さんの回診と指示出しをして、11時から初期研修医のM医師の患者回診。COPD急性増悪の患者さんの診察をしたり、BiPAPの使い方の説明をしたりしていると、すぐに昼になってしまう。
午後は、13時30分からSP研究会。来月、コミュニケーションOSCEを予定しているので、その打ち合わせとシナリオの検討。
その後、病棟へ本日入院の患者さんを診に行ったり、文献検索をしたり。
夕方、17時から、第1回(!)救急総合診療カンファレンスを開催。
後期研修医のT医師、Y医師、T医師がそれぞれ症例提示をし、各症例について30分ずつくらいかけて議論しました。なかなか多彩な症例があり、勉強になりました。
帰宅後、夕食を食べて、21時から京都家庭医療学センターの管理者会議がありました。丹後と綾部とを結んでのSkype会議でしたが、結構たくさん議題があり、予定の1時間を大幅に延長して、23時過ぎまでかかりました。
少しぬるくなったお風呂に入って寝ましたが、う~ん、盛りだくさんの一日でした!
2009年10月12日
今日は、医局主催のバーベキュー。
バスで京北町の大森キャンプ場へ行きました。
10時30分に出発して約1時間で到着。
早速、バーベキューを開始し、食べたり飲んだりしゃべったりバドミントンをしたりと、天候に恵まれて楽しく過ごしました。
3時くらいに終了し、バスで病院まで送っていただき、解散しました。
帰りに、妻と買い物に行き、帰りましたが、家に着くと、ドーッと疲れが出て、倒れるように眠りこけました。
2009年10月10日
今日は、民医連の関西臨床研修センター主催の合同カンファレンスがあり、当院から研修医のM医師が症例提示しました。
症例は特に既往のない61才女性で、主訴は3週間続く発熱と胸背腹部痛。胸痛は吸気で増強し、胸膜痛。背腹部痛は筋肉痛様。身体所見では全身のリンパ節腫脹と肝脾腫を認め、胸部レントゲンでは右に優位の胸水を認めました。血液検査では炎症反応亢進と肝障害があり、尿蛋白(+)、胸水穿刺では、滲出性胸水でADA=42.4 IU/l。
感染症、膠原病、悪性疾患、その他を鑑別にあげ、検査をしたが、どれも決め手に欠け、症状、検査所見、高フェリチン血症から成人Still病を考え、ステロイドを使用したところ、プレドニン25mg/日の投与で翌日より劇的に症状が改善したという症例。
討論では、悪性リンパ腫と結核の除外が議論になりました。
成人Still病は、「除外診断」なので、診断は難しく、Diagnosis is Still in question という次第。
その後、岸本先生の「関節の見方」の講演があり、実技指導も含めて盛り上がりました。
研修医のM医師は看護師準夜勤務体験実習の翌日の発表で、と~ってもお疲れ様でした。
2009年10月8日
台風は直撃を免れ、今日は、青空が広がっています。
朝8時から、ERカンファレンスがあり、その後、医局ミーティング。
病棟の受け持ち患者さんの指示と退院処理をして、10時から2年目研修医のK医師の患者回診。
面談や検査などで中断しながら、昼過ぎまでかかりました。
午後は、1年目研修医のM医師の回診。
その後、後期研修医のT医師の患者さんの治療方針を相談し、15時30分から内科医局会議。
みんな忙しいので、なかなか集まれないが、議題をあげるとそれなりに話すべきことがいろいろあります。
それが終わると、17時30分から臨床研修部の会議。
研修医の半年総括、後期研修医の状況、マッチングの締め切りも近かったりとこれもそれなりに議題がいろいろあります。
暗くなって家路につき、空を見ると星が見えていました。
2009年10月7日
朝、抄読会の担当だったので、HPVワクチンについて発表しました。子宮頸癌について、90%以上の予防が達成できる可能性があるワクチンが来年には日本でも実施できそうな状況だとのことなので、これはすごいことですね。早速、私の娘にも勧めたいと思いました。
ミーティングの後、いろんな事務処理をして、病棟患者さんの指示だし。10時30分頃から、後期研修医のT君の回診が昼過ぎまで。
午後、2時から患者さん・家族の方との面談があり、その後、後期研修医のT君の受け持ち患者さんの胸腔穿刺をしました。膿胸の患者さんで、胸腔穿刺したらドロドロの膿が引けました。
夕方、4時から夜診です。
台風前夜で患者さんは少ないのでは、と予想していましたが、豈図らんや、たくさん受診されて、20時半まで休みなしでした。
その後、激しさを増しつつある雨の中を家路に向かいました。
2009年10月6日
午前中、健診の単位に入りました。
健診は健康な方を対象に行うので、来られる方は元気な方達ばかりですが、血圧が高い人や血糖の高い人、コレステロールの高い人など、やはり成人病の方が何人かおられて、ついつい生活指導に力が入って時間がかかってしまいました。
生活指導(というか、体や心に無理をかけない生活の仕方を一緒に考えるという感じですが)は好きなので、ついつい力が入ってしまいます。
その後、看護学校の試験問題を採点して、看護学校へ持参し、少し打ち合わせ。
午後は、病棟の指示だしやレセプト点検、患者さんとのトラブル対応、明日の抄読会の準備などをしました。 今日も、結構いろいろと忙しかったです。
2009年10月4日
10月3日と4日の両日、東京大学にて家庭医療後期研修プログラム指導医養成のためのワークショップが行われ、参加しました。
WSに先立ってプログラム責任者の会が開催され、私が代表をおおせつかっているので、それに参加する目的もありました。プログラム責任者の会では、各ブロックでの活動の交流と今後の方針の議論がされました。ポートフォリオ発表会やサイトビジットなどを予定するブロックが増えてきており、徐々に活発化しているようでした。
WSそのものは、
1日目に
①指導医のためのキャリア・マネジメント
②家庭医療のコア・プリンシプルを活かした診療実践と教育 の2つが、
2日目に
③ポートフォリオ作成支援のABC
が行われ、それぞれ活発な議論がされました。
日常の診療や指導に忙しくしているとつい忘れがちになる事柄に気づかせてくれるので、指導医養成WSは貴重な時間だと改めて感じました。
次回のWSは1月に予定されています。
2009年10月2日
朝、ERカンファレンスがなかったので、ちょっとゆっくり出勤。
午前は病棟当番で、早速、乳癌のターミナル患者さんのお見送り。
その後、昨夜入院した患者さんの胸水穿刺を段取りし(穿刺は研修医にしてもらいました)、病棟で脳梗塞を再発した患者さんの家族と面談し、別の患者さんのことで主治医と看護師長と関係者とで面談し、何人か病棟患者さんのことで呼ばれ、本日入院の患者さんの診察や指示だしをして、昼は上級医指導医会議。
午後は、後期研修医のKさんの回診を少しして、2時40分から看護学校でPBLの授業に出席。症例を通じて解剖・生理から病態生理を考える授業で、今年から始まった授業です。学生さんはグループに分かれて、真剣に授業に参加していました。
病院に帰り、研修医のM君と京都GIMカンファレンスのスライドのチェックをし、CPCに参加。
夜は、京都GIMカンファレンスに参加しました。
研修医のM君は本日がGIMカンファレンス発表初体験でしたが、全体で盛り上げていただいたので、なんとか無事に発表を終えることが出来ました。
家に帰り着いたのは、夜9時を過ぎていました。
あ~ 今日も盛りだくさんでした。
2009年10月1日
今日は、研修医が看護体験実習で医局にいません。
各病棟で、「看護士」として、業務をしました。
おかげで(?)入院患者の担当は、研修になりそうな人も含めてスタッフ医師で割り振りました。
私は、午前は病棟で、受け持ち患者さんの回診や指示だし。
昼休みは銀行に行きましたが、キャッシュカードが紛失していることに気づき、すったもんだのトラブルシューティング。
午後は、患者さんの家族と面談し、患者さんを受け持っている看護学生さんに病状説明、その後、身体障害の診断書や介護保険の主治医意見書を書き、17時から病棟と救急外来の当番をして、その後医師委員会に出席し、家にたどり着いたのは10時30分を回っていました。
2009年9月30日
今日は、Dr.Shahの最終日でした。
1年目研修医のO君が症例提示してくれました。
症例は、77才の女性で、主訴は呼吸困難。高血圧と高脂血症、糖尿病、ASO、LADへのステント留置の既往があり、心不全で入退院を繰り返しています。入院日の夜に突然呼吸困難感が出現し、息子さんにつれられて来院され、そのまま入院となりました。
病歴からのDr Shahの診断は、高血圧性心疾患と虚血性心疾患による左室収縮不全からの急性左心不全。下肢の浮腫もあるので、右心不全も起こしている。不整脈の既往もあるので、PSVTの可能性もある。心電図では、おそらく、左室肥大、左房拡大、右室肥大の所見が認められるであろう。LADにステントを留置しているので、P波の増高不良(PPRW)もしくはQSパターンが認められるであろう、との予測。胸部レントゲンでは、左室肥大、左房拡大、心胸郭比の拡大、肺動脈拡張、大動脈拡張、急性肺水腫(バタフライ陰影)が認められるであろう、と。なおかつ、心エコーでは、左室肥大、左房拡大、MR、前壁運動低下、収縮不全(EF低下)、拡張不全、肺動脈圧上昇、右室肥大が見られるであろう、との予測。
実際の心電図、胸部レントゲン、心エコーの所見と照らし合わせてみると、心エコー上、壁運動は全般に低下していたことと、肺動脈圧は意外に高くなかったこと、右室肥大は顕著でなかったこと以外はすべて予測の範囲でした。
ベッドサイドでは、入院後一時挿管・人工呼吸管理を受けたとは思えないほど元気になった患者さんにビックリし、それでも頸静脈波形の観察、心尖拍動の触診による左室肥大の診断、聴診での3音の聴取などの身体所見を学びました。
今日で、Dr Shahの臨床指導は終わりですが、また来年の再会を誓って別れました。
Dr. Shahは、研修医諸君の症例提示を高く評価してくれました。
研修医諸君、ご苦労様でした!
本日のERカンファレンスの症例。
60歳代の女性、主訴は腹痛。
3日前に買って酢でしめたサバでサバ寿司を作って食べた4時間後から腹部不快感があり、その3時間後に急激な腹痛がおこったため、AM3時頃当院受診。「痛いー痛いー」と七転八倒するような上腹部痛を訴え、入院となりました。
血液検査では、特に異常なく、腹部CTでは、胃壁の肥厚が認められました。
朝になり、緊急胃内視鏡を施行したところ、いました。
アニサキス症です。
虫体を除去して、症状は改善して退院されました。
CTで認められた胃壁の肥厚は、アレルギー反応による粘膜の浮腫だったのでしょうか?
しかし、生の鯖には要注意ですよ。
2009年9月29日
今日は、Dr Shahの4日目です。
症例は、51才の男性。てんかんと知的障害があり、アルコール依存がある方で、主訴は浮腫と腹水です。
浮腫は下肢から始まっており、心疾患由来が疑われます。アルコール多飲があり、アルコール性心筋症が疑われましたが、身体所見で収縮期クリックに続く雑音があり、MVPも疑われました。
MVPから重度の心不全を起こす症例はインドではまれだとのことですが、心エコー上、左室の収縮力は保たれており、(生検をしないと最終診断はつきませんが)アルコール性心筋症よりMVPからの心不全が可能性が高そうでした。
身体所見上は、心房細動のため、1峰性のJVPとか、心尖のparadoxical motion、著明な左心肥大によるapex heavingなどが印象的でした。
2009年9月28日
今日は、Dr Shahのteachingの3日目です。
後期研修医のT君が症例提示してくれました。
60才男性。主訴は労作時の胸痛と呼吸困難感。
病歴からは高血圧性心疾患、虚血性心疾患、拡張型心筋症が疑われましたが、冠動脈CTでは主幹部の狭窄は否定的で、DCMが可能性が高そうでした。
配達業をされているとのことで、運動制限や薬物療法についても話が及びました。
2009年9月26日
Dr Shahの臨床指導の中日ですが、今日は別の外人講師が来ていました。
研修医のM君がpresentation.
症例は60歳代の男性で、関節リウマチと糖尿病があり、プレドニンとメソトレキセートを内服しており、6年前に大腸癌の手術歴のある方です。
主訴は3週間にわたる発熱と1週間前からの呼吸困難感。
来院時、意識は清明で、BT=37.6°,BP=94/60,HR=85,RR=30,SpO2=96%(RA)でした。
呼吸困難感の原因を解剖学的に考えながら、病歴を補完し、鑑別診断をあげて行きます。
身体所見、検査所見から鑑別を絞り、午後、ベッドサイドへ診察に行きました。
身体所見の振り返りをしながら、診断のまとめをし、入院後の経過もレビューして、治療についての討論で締めくくりました。
そのあと、内科の会議があり、終了後、妻と待ち合わせて一緒に靴を買いに行きました。
2009年9月25日
Dr Shahの臨床指導の2日目です。
研修医のNさんが症例提示をしてくれました。
症例は、94歳の関節リウマチと大動脈弁狭窄のある患者さんで、主訴は排便後の呼吸困難、立ちくらみ、両上肢の知覚異常です。
胸痛や動悸、起座呼吸、発作性夜間呼吸困難の症状はありません。
来院時、BP=92/52、呼吸数=31回とバイタルの異常がありました。
既往に高脂血症、高血圧、高尿酸血症があります。
ディスカッションでは、大動脈弁狭窄(AS)からの症状で説明できるか?狭心症~心筋梗塞はあったか?ASの身体所見は?身体所見からASの重症度は推定できるか?などに及びました。
ベッドサイドで所見をとり、94歳の患者さんからいたく感謝され、こちらが恐縮しました。
2009年9月24日
連休明けで、当直あけですが、今日から、Dr Shah が(インドから)teachingに来られました。
今日は、basic cardiologyとして、循環器疾患の病歴と身体所見についてのレクチャーとデモンストレーションでした。
明日からは、case presentation があります。
研修医諸君、頑張りましょう。
2009年9月18日
今日で、やっと今週も終わりです。
朝、ERカンファレンス。
午前、研修医のKさんの受け持ち患者の回診をして、病棟当番だったので、患者対応に呼ばれ、発熱・低酸素の患者さんの対応。
12時30分から定例の指導医上級医会議。
後期研修医のNくんが今日で最後の参加になるので、今後のカンファレンスや指導のあり方にいくつか提案をしてくれました。Nくんはチーフレジデントとして、研修指導と研修運営に多大な貢献をしていただきました。10月からは院外に研修に出ますが、残ったメンバーでその穴を埋めるべく頑張らなければ。
午後、患者さんの退院にむけて、訪問看護ステーションやヘルパー、介護事業所などから参加していただいて拡大カンファレンスを行いました。
その後、整形外科病棟に入院している患者さんの対診を受け、診察と指示を出し、15時からは外来ER当番に呼ばれました。
夕方、17時でER当番を解放され、ほっとしたとたん、病棟やら医療安全室やらから連絡が入り、患者さんの対応のことで相談。
18時過ぎに解放され、そそくさと帰宅の途につきました。
明日は公休で(会議があるので午後から出勤しますが)、その後は連休。
しかし、連休中の当直の穴が埋まらず、結局私が連休最終日の当直に入ることになりました。
連休明けは、外人講師が1週間来られます。
また、忙しくなりそうです。
2009年9月15日
あさくら診療所のK所長がインフルエンザで倒れたので、緊急で代診に行きました。40人以上も受診があり、結構忙しかったです。
1時30分頃にやっと外来が終了して、病院へ戻ったら、3時前でした。
それから病棟を見て、夕方、家庭医療学後期研修医の振り返りをしました。
後期研修医のN君が、4月からの6ヶ月間の振り返りと360°評価で他職種から寄せられた評価表を提出して、議論をしました。
8時前に家の近くの駅にたどり着き、動物病院へ行きました。
2009年9月12日
朝、ERカンファレンス。土曜ダイヤで地下鉄が動いていたので、一本乗り遅れて、遅刻してしまいました。
午前は、病棟と資料整理などで時間が過ぎ、午後は、京都大学で「臨床研究遠隔学習プログラム」の第一回の講義があり、タクシーを飛ばして、京大へ向かいました。
18時までみっちり講義を受けた後、後期研修医のN医師の壮行会に行きました。
N医師は卒後3年目ですが、チーフレジデントの役割を存分に果たしてくれて、初期研修医のお兄さん役として研修医教育に力を尽くしてくれました。
N君、ご苦労様!!(1年目研修医から鉢植えを贈られて、とてもうれしそうですね!)
10月から、小児科研修と総合内科・救急の研修に外部に出向となりますが、時々顔を見せてくださいね。
3年目の医師がチーフレジデントとして研修のまとめ役になってくれると研修医にとってもすごく良いので、来年度以降もチーフレジデント制を確立していけたら良いな、と思っていますが…
2009年9月11日
朝、少し講義の準備をしていたら、時間がなくなったので、朝食抜きでERカンファレンスに滑り込みました。
ミーティングの後、1年目研修医のKさんと面接し(今週は1年目研修医との面接週間です)、その後、病棟で中心静脈穿刺。エコーガイド下で30分かからずに入ったのだが、始めるのに手間取ったので、看護学校の講義に遅刻してしまいました。
「眼科」の最後の講義を終えて、病院に戻り、昼は指導医上級医会議。
その後、1年目研修医のE君とYさん、Nさんと立て続けに面接した後、病棟へ行き、胸膜生検。寝たきりの患者さんでしたが、これはうまくいった。病棟を出ようとしたとき、患者さんの家族に呼び止められて、いろいろと思いを聞きました。
それから、病院外で用事があり、家に帰ったら、もうヘトヘトでした。
朝も昼も食事できなかったので、家に帰ったら、朝起きた時より体重が1.8kgも減っていました。
2009年9月10日
今日は、朝のERカンファレンスはお休み。(昨夜は当直した研修医がいませんでした)
午前、研修医の回診と、呼吸不全で入院した患者さんの気管支ファイバー+mini BALを施行し、昼、後期研修医のN君の研修医向けコア・レクチャーに参加し、その後、1年目研修医2名と面接し、15時から京都民医連の内科医師部会総会がありました。
総会では、前半で京都市内の5つの病院のリニューアルおよび再編構想の到達点が提示され、後半で、京都民医連の内科後期研修プログラムについて議論されました。
後期研修については、3年目の総合内科研修(内科認定医取得のための1年間の総合内科研修コース)およびその後の3年間の総合内科専門医研修(総合内科専門医取得のコース)の大枠が決まりました。
総合内科の充実に向けて、大きなステップを踏み出していく時期にきています。
2009年9月5日
臨床研修の未来を考えるシンポジウムが、地域医療の再生を求める医師・医学生の署名京都呼びかけ人協同代表の主催で行われました。
後援団体に京都市、京都府立医大、京都保険医協会、医師のキャリアパスを考える医学生の会などが名を連ね、基調講演は聖路加国際病院の福井次矢院長、シンポジストに音羽病院の松村理司院長とそうそうたる面々でした。
私もシンポジストの一人として発表せよといわれていたので、この一週間はほとんどこのことが頭から離れず、かなり緊張していました。
シンポジウムは、100名ほどの参加で、会場一杯でした。発表も滞りなく終わり、ホッとしました。発表の内容が良かったかどうかは、来週、フィードバックをいただくことにします。
2009年9月4日
午前中、近畿高等看護専門学校で、講義をしました。
前回は呼吸器の講義でしたが、今日と来週の二回は「眼科」の講義を頼まれて、やっています。
当然、眼科は「素人」ですが、「素人」なりに工夫してやっています。
みんな理解してくれたかなあ?
夜、21時までの当直に入りました。
なんと珍しいことに、外来に1名きたのみで病棟からもほとんど呼ばれない平和なひとときを過ごしました。
おかげで、明日の「シンポジウム」の準備が進みました。
2009年8月29日
8月の最終土曜日。
朝8時から例によってERカンファレンス。
その後、医局の朝のミーティングがあり、患者さんの担当医を決めます。
今日は10時から外部講師のカンファレンスがあり、研修医のKさんが発表しました。
症例は70歳代の独居の男性で、認知症があり、数ヶ月間にわたり食事があまりとれず、動けなくなっているところを管理人さんに発見されて救急車で搬入された方です。
喫煙、アルコール多飲もあり、電解質・酸塩基平衡異常(低ナトリウム、低カリウム、低Cl性代謝性アルカローシス+呼吸性アルカローシス)も認められ、たくさんの問題点について様々にアセスメントしていきます。
ベッドサイドへ診察に行き、ケースのまとめをして終わりました。
午後は、研修医は「倫理問題交流集会」へ参加。
僕は、居残りで夕方まで病棟当番。
透析後突然気分不良と嘔吐をきたし、血圧低下・徐脈となった患者さんがあり、心電図を取ると完全AVブロックを起こしていました。循環器のS医師に連絡し、ペースメーカー挿入となりました。
夜は、当院のSP(模擬患者)研究会の方たちと交流会。
久しぶりに四条河原町に行きましたが、結構店が入れ替わっていたりして浦島太郎状態でした。
2009年8月26日
昼の新患カンファレンス。
67才女性。慢性C型肝炎に対してIFN+リバビリン療法を終了1ヶ月後にふらつき、歩行困難、労作時呼吸困難、頻脈、全身倦怠感が出現し、外来受診し、貧血の進行を指摘されて入院となりました。
血液検査では、著明な貧血の進行(大球性)、網状赤血球低値、LDH・間接ビリルビンの高値、直接Coombs(+)、ハプトグロビン低値、B12低値、が認められました。
溶血性貧血とB12欠乏による大球性貧血と亜急性連合性脊髄変性症が疑われましたが、議論は、IFNとリバビリンの副作用ですべてが説明できるのかどうか、に焦点が当てられました。
IFNの副作用として、溶血性貧血があることは知られていますが、文献検索では、IFN療法とB12欠乏の関連を示すものがいくつかヒットしました。
文献的検討が深まれば、発表の価値のある症例だと思われました。研修医頑張れ!
2009年8月24日
学会あけの月曜日。
最近は、朝の目覚まし時計設定時間の5分前の5時25分になぜか目が開きます。
朝は、まずお湯を沸かし、コーヒーをいれます。このとき、メールチェックをしますが、それが長引くとあとに支障が出ます。
コーヒーを飲んだあと、前夜の食器洗いと片付け。そのあと、洗濯物を干します。
月曜日はゴミを集めて出すのも仕事に加わりますが、近くに住んでいる母が手助けに来てくれると適当に手を抜いて任せます。(これは、貢献していることを自覚することによる self-estimate の向上を意図しています)
それから朝ご飯を食べ、出勤します。
夏は、夏休みの関係でいろいろと勤務に穴が空きます。
そのため、午前は研修医の回診のあと、病棟当番。
昼は新患カンファレンスのあと、MRIの造影剤点滴当番。
その後、研修医回診をして、夜は診療所の夜診の代診。
月曜日だというのに、週末のように疲れた一日でした。
2009年8月23日
今日は、学会2日目。
朝8時から臨床研究デザイン法パート2がありました。各グループからの発表や臨床の場からの研究発表への福原教授の熱いメッセージもあり、とても勉強になりました。ファシリテーターも熱心に教えていただけたので、充実していました。
昼に家庭医療学会総会があり、解散が採択されました。これからは、3学会合同に向けて進んでいくことになります。
午後は、開業医のための救急初診療コース~Triage & Action Primary care course~に参加。
各学習目標ごとに講義とロールプレイがあり、臨場感あふれた学習ができました。診療所のセッティングで、重症度を判定し、初期治療をして、後方病院へ連絡までの流れがよく練って作られていました。Care Net からDVDで発売予定とのことで、ぜひ、購入して学習したいと思いました。
その後、次男坊のめがねの修理に行き、次男坊と娘とともに散髪に行き、定期券は買いそびれて、大丸で買い物をして家に帰りました。
さすがに、今日は、疲れて、早く寝ました。
(次男坊は夏休みの課題に追われて半徹夜だったみたいです。かわいそ~・・・でも自業自得ですが)
2009年8月22日
京都国際会館で、3学会合同の学術会議が始まりました。
朝、9時から12時まで「プライマリ・ケアのための臨床研究デザイン法パート1」に参加。
12時から、家庭医療学会の後期研修プログラム責任者の会があり、僕が代表になっているので、あわただしく移動して司会。
その後、日本プライマリ・ケア学会総会に出席し、終了後、家庭医療学会の後期研修プログラム紹介に駆けつけました。(途中、DynaMedの展示場があり、Dr Alperが参加者に説明していたので、少し話をしました。)
後期研修医のN君がポスター作成からデコレーションまですべてこなしてくれて、とてもすばらしい展示になりました。
17時からはそのN君がポスター発表を行ったので、それを聞いて、帰りました。
学会では、久しぶりの人も含めて何人もの知り合いと話をしました。
家に帰ってから、3月に行った家庭医療学後期研修医ポートフォリオ発表会の記録DVDを作成しました。これで、明日は配布できそうです。
今日も忙しい一日でした。ふ~
4月22日からカウンターをつけて、6月26日に1000人を超え、本日、2000人を突破しました。
1ヶ月に約500回の訪問を受けている勘定ですね。ありがとうございます。
本日は、プライマリ・ケア連合合同学術会議です。いってきます。
2009年8月21日
朝、8時からERカンファレンス。80台の尿閉、発熱の男性。1週間ほど前から排尿困難があるとのこと。カルテを見ると、10日ほど前の受診時に内服薬のカルバドゲン(R) が中止になっている!αブロッカーの中止→前立腺肥大悪化→尿路狭窄→尿路感染症のストーリーが疑われました。
ミーティング後、夏休みのピンチヒッターとして往診へ。8名の往診を終えて昼に病院へ戻り、指導医上級医会議。
その後、病棟回診や研修医のコンサルトを受けて、15時過ぎにDr Alperが到着。
DynaMed創設の話など聞きながら、時間になったので講演会が始まりました。
夏休み体制で残念ながら参加できなかったDrもありましたが、DynaMedが臨床に役立つエビデンスをどのように構築しているかという話から、実際の検索の仕方、Up To Dateとの違いなど、興味深いお話でした。
夜は、家庭医療学会の理事会があり、それに参加しました。
帰りは学界の重鎮のT先生に苦労話をいろいろ伺いながら帰宅しました。
明日から2日間はプライマリ・ケア関連学会連合学術会議です。
2009年8月20日
今週末は当院の第2回研修医採用試験ですが、僕はプライマリ・ケア関連学会連合学術会議(長い名前でなかなか覚えられません!)に参加するのでその準備で忙しい。
その前に、明日はDynaMedの創始者のDr Alperが当院に来られて講演会をしていただくことになっており、その準備でも忙しい。
Dr Alperの講演会は、「What is Published may not be Reliable : How DynaMed makes Evidence-Based Medicine Practical」(文献になっているからといって信頼できるわけではない:DynaMedはいかにしてEBMを臨床に生かせるものにしているか?)という刺激的な題目です。個人的にもとても楽しみにしています。
夜は、家庭医療学グループの管理者会議をSkype会議で行いました。
議論が白熱して、予定より30分も長くかかってしまいました。ふう~。
(写真は当院の別館屋上から見た夕暮れの山並みです。結構風情があります。)
2009年8月19日
朝、8時からERカンファレンス。
9時からは、診療所の外来の穴埋めに急遽行くことになりました。新患も何人か来られて、未治療のVSDの患者さんを検査のために病院へ送りました。
昼は新患カンファレンス。95才脳梗塞後の女性の3ヶ月つづく嘔吐、食事量の低下の原因について、学生さんも参加して、検討しました。
後期研修医のN医師の受け持ち患者さんのカンファレンスも行い、1年目研修医のコンサルトを受け、病棟患者さんの指示だしをして、16時から夜診に入りました。
夜診で受診された、30台の女性。3ヶ月前から便意を我慢すると冷汗と腹痛が起こり、尿意を我慢すると両下肢のしびれが起こるとの症状が出現していると受診されました。身体診察では下腹部を中心に比較的広範囲に圧痛があり、尿所見では白血球多数と。いろいろ話を聞きましたが、これはよく分かりませんでした。過敏性腸症候群と膀胱炎の仮診断で内服薬を処方し、来週フォローすることとしました。
外来終了後、後期研修医の外来症例カンファレンスをして、帰宅したのは23時でした。
あー疲れた…。
2009年8月18日
朝、8時からERカンファレンスの予定が、院内でEMコール(緊急コール)があり、お流れ。
ミーティングのあと、院長と懇談。
その後、病棟へ。
昼は家庭医療学後期研修医の振り返りをしていたら、またもEMコール。
EMコールから戻ったあと、後期研修医の振り返りを終わらせ、続きに学生さんとの面談。
この時期になり、来年度当院での研修を希望する学生さんが続々と来院しています。
今週末の採用試験も定数を大きく上回る数の学生さんが受験を予定しています。
来年度は定数を減らされる予定なので、どうしようか悩ましいところです。
たまった書類を仕上げていると、9月5日に予定している臨床研修を考えるシンポジウムのシンポジストをされるYさんが来られたので、シンポジウムの打ち合わせと当院の初期研修を説明。
その後、精神科のK医師と話をして、病棟からの連絡に対応したり書類を書いたりして、6時頃、帰宅しました。
2009年8月17日
80台の男性。呼吸不全で人工呼吸管理となったあと、脳梗塞を発症し、呼吸不全改善後、当院回復期リハビリ病棟へ転院してきました。
転院後、2週間ほどして、38度を超える発熱が出現し、抗生剤投与にても改善しないため、一般病棟へ転棟。種々の検査でも発熱の原因が不明でした。
薬剤性の発熱を考え、脳梗塞発症後に開始となったプラビックスとランソラールを中止しましたが、発熱が改善しません。
呼吸状態も徐々に悪化し、間質性肺炎の急性増悪も考えて気管支鏡を検討していたところでしたが、もしかしたら他の薬剤も可能性があるかもと思い、8月8日からすべての薬を中止したところ、4日後から発熱が認められなくなりました。
「UCSFに学ぶできる内科医への近道」の不明熱の項には「薬剤熱:投薬開始後1~3週間して発熱し、中止後も2~3日継続することが多いが、1年前から内服している薬が熱の原因となることがある。代謝産物が排泄されるまで熱が続くこともある。入院中の患者では非常に多い。相対的徐脈、発疹、好酸球増加が特徴で、熱のわりにはケロッとしていることが多い。健康食品(サプリメント)を薬と思っていない患者もいるので注意して問診する。」と書かれています。
この症例も、相対的徐脈が見られ、熱のわりには食事も全量摂取で、解熱しているときは比較的元気にされていました。たしかに!
これもまた、教訓的な症例でした。
2009年8月16日
一週間夏休みをいただいて、たっぷり休んできました!
うみに泳ぎに行って、魚たちの泳ぐのを眺めたり、
森を歩いたり、
おいしいものを食べたり。
道ばたに、きれいな百合が咲いていました。
さあ、また明日から仕事だ!!
2009年8月7日
60歳代の男性。他院での大血管手術後、当院へ転院して来られました。
他院では、感染がなかなかよくならず、転院が延び延びになっていたのですが、当院へ転院してきたあとも、なかなか発熱が改善しません。
仙骨部に大きな褥瘡があるのですが、CTを撮ってみると仙骨の腹側骨盤内にニボーが!?
MRIでは尾骨の一部がすでに融解しており、褥瘡から尾骨骨髄炎を起こし骨盤内に膿瘍を形成していることが判明しました。
感染症は不明熱の3大原因の一つですが、深部の膿瘍は身体所見からも分からないことがあり、画像診断が力を発揮することがあります。教訓的な症例でした。
2009年8月6日
8時からERカンファレンス。他院から搬送されてきた胆摘後胆石胆管炎膵炎~敗血症の疑いの患者さんをディスカッションしました。
午前中、病棟患者さんの指示だし後、研修医のE君の受け持ち患者さんの回診とKさんの受け持ち患者さんの回診。
終了後、昼はランチョンでシニアレジデントのN君が研修医むけのコア・レクチャーをしてくれました。本日のテーマは「熱中症」。
その後、実習生との面談や病棟患者さんの診察、研修医の相談に乗ったりして、一日が終わりました。
久しぶりにまだ明るいうちに病院を出て帰りましたが、まだ蒸し暑さが残っていて、家に帰り着く頃には全身がだるくて、熱中症になりそうでした。
2009年8月5日
昼の新患カンファレンス。
80才男性。徐々に活気がなくなり、食欲も低下し、当院ER受診。点滴などで経過観察されていましたが、その2日後に右片麻痺が出現し、再受診。その時の頭部CTで脳腫瘍が発見され、他院へ転院となりました。
他院で腫瘍摘出され、当院へ転院となりましたが、肺に急速に増大する腫瘍があり、肺癌が原発巣と推定されました。(脳腫瘍の病理では、扁平上皮癌でした)
脳腫瘍でも、結構大きくなるまで非特異的な症状しか呈さないケースがあり、注意が必要だと実感した症例でした。
2009年8月4日
ブログを見ています、と言う職員さんから、まだ猫はいるのですか? と質問を受けたので、写真を載せてみます。
ハナはビーグルですが、クロのことをまるで母親のようにかわいがっています。クロはまだ生後2ヶ月くらいで、指示に全く従わず、好奇心のまま遊んでいます。ハナは、賢い犬でよく言いつけを聞き、クロの姿が見えないときなど「ハナ、クロを探して」というと、棚の奥に隠れているのを見つけてきたりします。よくじゃれて遊んでいるので、見ていて飽きません!
2009年8月2日
日曜日ですが、朝9時から夜9時までの日直でした。
休みの日なので、ジーパンにTシャツ、下駄履きで出勤しました(写真参照:下駄が入っていないのが惜しい!)が、病院ではあちこちの病棟から呼ばれて、診察したり指示を出したりして、結構忙しい。
口腔内に出血しているという患者さんは、ワーファリンを1mg毎日服用している透析患者さんでしたが、PT-INRを測定してみると9以上(!)あり、たまげました!!
VitKの点滴をして、再検したところ、3まで改善していたので、ほっと一息。
夜もばたばたして、夕食を食べ損ねました。
2009年8月1日
毎月、家庭医療学グループの会議と学習会をしています。京都市内と綾部市の京都協立病院をインターネット会議で結んで行います。今日は、皮膚科のDrの学習会があり、とても勉強になりました。
グループ会議は、結局4時間ほど議論をして終了しました。
症例検討も行い、結構充実した内容でした。
2009年7月31日
80代の男性。脊損から対麻痺になり、神経因性膀胱のため、長期尿道バルン留置中。褥瘡感染も繰り返している方です。本日、ERに発熱と血尿にて来院。腹部CTでは、膀胱内のエアーと気腫性膀胱炎を認めました。
気腫性膀胱炎は、まれな尿路感染症で、高齢女性の糖尿病患者に多いとされていますが、尿道バルン留置の方にも起こります。下腹部痛を訴えることが多いとのことですが、この方は対麻痺のため、症状がありませんでした。起炎菌は、大腸菌と肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)が多いとされており、一般的には抗生剤治療でよくなりますが、なかには外科的切除が必要となる症例もあるとのこと。
今日は、夜、京都GIMカンファレンスもあり、なかなか勉強になる一日でした。
2009年7月29日
今日は、高校生が一日医師体験があり、102年生6名が(全員女子高校生でした)来院されました。
午前中、医師の業務について回ったあと、午後は病院の各部署の見学をしました。
夕方、短時間でしたが懇談の時間を持って、いろいろな質問に答えさせていただきました。
夜は夜診のため、近くの太子道診療所へ行きました。
夜診は、結構たくさんの患者さんが来院され、21時近くまでかかりました。
新型インフルエンザも発生しているようで、近くの高校では学級閉鎖になっているとのこと。本日も一名来院され、迅速検査でインフルエンザAを確認しました。
当院では、新型インフルエンザ対応手順が作成され、配布されています。しっかり読んでおかないと。
夜診後のカンファレンスを終えて家に着いたのは11時でした。は~。
2009年7月28日
朝、ERカンファレンスのあと、医局ミーティングがあり、病棟師長と倫理委員会の検討症例について話し合い、病棟の指示だし。
昼は医局の図書館で文献検索。
午後、学生さんと面談をして、家庭医後期研修医のためのMCQ試験問題の解答編を作成し、夕方、家庭医後期研修医との振り返りと輪読会。
その後、家に帰るともう8時。
う~ん、今日は早く寝る!
2009年7月27日
午前中、研修医の回診をし、昼は恒例の新患カンファレンス。
午後、病棟の指示だしやら書類書きをして、さて、帰ろうかと思ったとき、ふと、研修医の受け持ち症例のCTが気になって電子カルテを見てみると、なんと、心嚢水がたっぷりたまっているではないですか!
それから、研修医とともに、循環器医へコンサルトし、家族と面談し、中心静脈カテーテルを挿入して造影CTを取り直し、とりあえず急性大動脈解離の可能性は低いと判断し、家族に再度説明し、明日の指示を出して、ふーっと一息つくと、すでに10時をまわっていた!
家に帰り着いたのは、11時過ぎで、もう家族はみんな眠りについており、HANA(めす犬)だけがしっぽを振って出迎えてくれた。
あー疲れた・・・
2009年7月25日
土曜日は地下鉄の時刻表が休日ダイヤになるので、少しいつもと勝手が違い、すんでの所で乗り遅れてしまったので、朝のERカンファレンスには遅刻してしまいましたが、すでに後期研修医のN医師と研修医諸君が議論を盛り上げているところでした。
今日も外部講師のケースカンファレンスとBedside teaching がありました。
症例は、64才のネフローゼ症候群の患者さんと、74才の原因不明の肝炎の患者さんでした。いずれも、鑑別診断が多岐にわたり、それぞれに検討を加えて、勉強になりました。
午後は、今年度第一回の研修医採用試験があり、受験生の面接をしました。
夕方、知り合いの入院している病院へお見舞いに行き、帰りました。
2009年7月23日
その後の当直は、一転して落ち着き、2時から7時までコールが全くありませんでした。
早朝に、コールがあり、処方切れの対応をし、入院となった患者さんの回診をし、8時からERカンファレンスをして、その後医局ミーティング。
午前中、研修医の受け持ち患者さんの回診をし、昼はランチョンで新入患者カンファレンスをしました。
当直あけは午後の半日休みが保証されているので、お休みしました。
思った以上に眠れたので、思い切って何年かぶりに映画を見に行きました。
いや、やっぱり映画館で見る映画はいいですね。最近の映画館はゆったりとしていて、音も身体に響くほどで、何より大画面でみる映画は迫力が違います。
思った以上にリフレッシュになったので、せめて月に1回くらいは映画を見に行きたいなあと思いました。
2009年7月22日
今日は、日本でも日食が見られました。
京都では、あいにくの天気で分厚い雲が覆っていましたが、雲の間から肉眼でもはっきりと日食が見られました。(日食めがねを購入し忘れてどうしようかと思っていましたが、ラッキーでした)
夕方から雨が降ったせいか、夜診はやや患者さんが少なめで早く終わりましたが、あいにくそのあと当直に当たっていたので、病院に居残りでした。
夜9時から当直に入り、救急車が3台来て、不安定狭心症、急性膵炎の患者さんが入院となり、気管支喘息発作、高熱、気管支炎の患者さんが帰宅となり、吐血の患者さんは緊急内視鏡体制が無いのですみませんがお断りしました。この間に、入院患者さんの発熱や血圧低下、疼痛、点滴切れなどの対応をしたりしたので、かなり忙しい当直でした。
2009年7月20日
今日は、連休の2日目です。土曜日は夜遅く帰ったので、日曜日はややぐったりと休養日していました。
昨日休んだおかげで今日は少し元気が出て、ティアニー先生の診断入門を読みました。
(やっといまごろ!?)
こんなふうにエレガントに診断できるとかっこいいですね。明日からまた頑張ろうという気になりました。
本を読んでいると、1週間前から我が家に入り込んでいるネコの「クロ」がおなかの上に登ってきます。誰が許可したわけでもありませんが、
クロもいつの間にか我が家の一員になってしまいました。おかげで、犬(「ハナ」ちゃん)とネコを入れて、7人家族になってしまいました。
結構生活費もかかるんですよね~・・・
2009年7月18日
今日は、土曜公休の日でしたが、午後から病院へ行きました。
13時30分から2年目研修医と面談し、それに続いて、今年度第1回の研修管理委員会がありました。
研修管理委員会では、この間の研修プログラム見直しの報告や、各研修医の到達度評価、今後のスケジュールなどを確認しました。
その後、福井へ出張。
福井駅は広くきれいになっており、駅前は広場が整備されつつありましたが、路面電車はレトロな雰囲気を残していました。
学生さんと面談などして、最終のサンダーバードで京都に戻り、家に着いたのは23時30分くらいでした。
毎日なんやかやとありますなあ。
2009年7月16日
衆議院の解散選挙が8月30日に行われることになるようです。
自民党の元幹部が「どしゃぶりになって出て行く 雨宿り」みたいな解散だ、と言ったとのこと。言い得て妙、ですね。どしゃぶりになってから外に出て行く心境は、「あとは悪くなるだけ」「ずぶ濡れ覚悟」「やけくそ」みたいなところでしょうか。
自民政権の崩壊が秒読み段階ではありますが、一方の民主党も、献金問題をはじめとしどんな政権を作るのかも腰砕けではっきりしない。
選挙の結果によらず、医療の現場がどうなっていくのかは注意深い経過観察が必要ですが、ともあれ、国民の声を無視しては政治は成り立たないのだという原則を国民も政治家も体験することはとても重要なことだと思います。
2009年7月14日
朝、ERカンファレンス。
病棟回診の後、後期研修医希望者の面談があり、午後は、救急OSCE
頭痛、胸痛、腹痛の患者対応ステーションと、採血および血管確保、中心静脈穿刺の手技ステーションを研修医7名が回りました。
今年第一回の救急OSCEでしたが、1年目研修医たちはかなり健闘していたようです。
全部終わったのは18時近かったのですが、振り返りまでみんな元気に頑張りました。
この経験を明日からの診療に生かしてください。
2009年7月13日
先週の疲れを少し引きずりながら、今日からまた1週間が始まりました。
月曜日はERカンファレンスがないので、少しゆっくり出勤しました。
朝、病棟患者さんの指示だしをして、10時から研修医の回診。
昼は、ランチョンで新患カンファレンス。研修医のM君がFitz-Hugh-Curtisの症例を呈示してくれました。
午後、病棟業務や研修医のコンサルトに対応し、16時から初期研修委員会がありました。
夜は、医報編集委員会がありました。実は、医報編集委員長なるものも兼任しているので、参加して、帰宅しました。
2009年7月11日
昨日は帰るのが遅かったのだけれど、今日もやっぱり朝からERカンファレンス。肝心の当直していた研修医が患者対応で参加できず、残りの研修医と医学生さんとで症例の検討をしました。関節リウマチのある方で、発熱、関節痛を主訴に来られて入院となり、胸部レントゲンで右胸水が指摘されました。検討の結果、参加していた研修医が受け持つことになりました。
病棟の受け持ち患者さんの回診のあと、10時30分から病院説明会に参加された医学生さんと面談し、研修の説明をしたり、いろいろな質問に答えたり。
午後は、京都民医連「研修シンポジウム」があり、司会および報告者として参加しました。
前半、来年度からの研修プログラムの変更について、内科後期研修プログラムの変更の提案などがあり、後半、「京都民医連の研修を内から外から考える」と題して、パネルディスカッションをしました。4人のパネラーからそれぞれの研修を振り返っての研修評価および提言が行われ、有意義な議論ができました。
そのあと、東山のSODOHで集中治療科長のI医師の結婚披露宴があり、タクシーで急いで駆けつけました。100名ほどの参加でおいしい料理をいただきながら楽しく余興もさせていただきました。あわただしく準備をしたりしていたので、ゆっくりと外の庭園などの風景を楽しめなかったのが心残りかな。でも、後期研修で当院を離れた人たちとも久しぶりに話ができて、よかったです。
朝から晩まですんごく忙しい一日でした。終わってほっとしてます。。。
2009年7月10日
朝、ERカンファレンスがあり、その後医局ミーティング。
病棟の指示だしをして、看護学校の講義へ。呼吸器病学を担当していますが、本日が最後の講義でした。(また9月になれば「眼科」の講義をすることになっていますが・・・)結構分かりやすいと評判がよくて、実は支援にいっている吉祥院病院の病棟にも学生の頃僕の講義を受けたNrsがいたりして懐かしがったりしています。
2009年7月9日
今日も、朝8時からERカンファレンスをして、9時から病棟回診と会議の打ち合わせ。
10時から研修医の回診を2時間半ほどして、病棟を回って、午後、南区の吉祥院病院へ。
2時間あまりかけて9人の病棟患者さんの回診と指示だしをして、再度中央病院へ。
17時から臨床研修部の会議があり、家に帰り着いたのは20時を過ぎていました。
明日午前中、看護学校の講義があるので、その準備をしていたら、もう午前様になりかけです。
まあ、結構忙しい・・・。
2009年7月8日
Dr Steinの最終日です。
味覚障害と食思不振でERを受診した44才男性のケースを研修医のE君が発表しました。血液検査でAST=1000、ALT=632、ALP=407、γGTP=1063、の肝障害があり、入院となりましたが、IgM-HA、HBsAg、HCVAbは陰性で、飲酒はビール700ml(休日は2100ml)程度とのこと。
肝障害の鑑別や味覚障害の鑑別のdiscussionをしました。
午後はBedside teachingへ行き、その後時間が少しあったので、Dr Steinが胸痛~呼吸不全をきたしたケースを提示し、discussionしました。
Dr Steinのteaching round は、今年度の分は今日で終了です。
また、来年の再会を誓って別れました。
2009年7月7日
朝、8時からいつものようにERカンファレンス。今日は、一例目に思わぬ時間がかかってしまい、十分な振り返りができなかったかも。
9時から入院患者さんの指示だしをして、10時からDr Stein のレクチャー。本日は、Dr Steinが 77才のCOPD男性が胸痛と血圧低下をきたして救急搬入されたケースを提示し、discussionしました。
昼は、院長と少し懇談をして、研修医のOさんと骨髄穿刺。
14時からDr Stein のPhysical examination teaching round(米国では古くから行われているようですが、病棟患者さんの身体所見だけをとりにいく回診です)。心音の聴診、心臓の打診、頚静脈怒張・中心静脈圧の評価・hepato-jugular reflux、末梢動脈の触知と動脈雑音の聴診、関節の所見の取り方などなど、生の身体所見をとる練習をしました。
研修医もちょっと疲れ気味(?)ですが、Dr Stein の臨床指導は明日で終了です。
あと一日頑張ろう!!
2009年7月6日
今日から3日間、Dr Stein が研修医教育に再来してくれています。
今日は、研修医のO医師がpresentationしてくれました。
症例は、91才の女性で主訴は発熱と倦怠感。
super-aged womanの発熱の鑑別診断の討論の後、血液検査で発見された正球性貧血の原因についての鑑別、CTで偶然見つかった左腎腫瘍の評価へと議論は発展し、午後はBedside teachingへ。そのあと、残った時間で Dr Stein によるCase Based Learning で一日が終了しました。
特別に学生実習に来ていたF君も参加して、当院の雰囲気が気に入ってくれたらしく、来年度の研修を希望してくれました。
2009年7月5日
今日は日曜日でしたが、午後から第6回になる関西合同研修医カンファレンスがありました。
当院からも1年目研修医のE君が発表しました。
病態的にも難しい症例でしたが、頑張ってまとめていました。
血小板減少の鑑別診断について4つのグループで討論しました。
E君ご苦労様でした!
2009年7月2日
朝8時から、ERカンファレンス。
病棟の患者さんを診て、10時から初期研修医のOさんとO君の回診。
午後、吉祥院病院へ。
夜は、中央病院へ戻って、会議がありました。
娘が遅くまで学校に残って勉強していたので、帰りは合流して地下鉄で帰りました。
移動の途中で、杉千代というラーメン屋さんへ行きました。
結構評判のラーメン屋さんで、少しピリ辛でややあっさりめの豚骨醤油味に細麺のラーメンをおいしくいただきました。
替え玉(麺のおかわり)もできます。
ニンニク、こしょう、一味をお好みの量加えて、いろんな味も楽しめます。う~ん、おいしかった。
2009年7月1日
今日から7月! 今年も半分が終わってしまいました。時の経つのは速い!!
午前中、吉祥院病院へ行き、患者さんの回診。新しく入院の患者さんが一人ありました。
午後、自転車で中央病院へ戻り、病棟の受け持ち患者さんの回診。リハビリ病棟では、病室へ行っても患者さんがリハビリに行っていていないことが多いのです。
夕方、太子道診療所へ移動して、夜診。途中から雨が強くなったこともあってか、患者さんの数はそんなに多くありませんでした。夜診終了後、後期研修医のN医師とカンファレンスをして、21時30分に終了。
3カ所を掛け持ちした長い一日が終わりました。は~。
2009年6月30日
家庭医療学後期研修医と一緒に Ian McWhinney の Textbook of Family Medicine を読んでいます。(今日は残念ながら、後期研修医の一人が当直あけで休みを取ったので、流れてしまいましたが・・・)
この本は、格調高い文体で、家庭医療学の哲学的な本質について詳細に書かれており、読むのに骨が折れますが、非常に勉強になる本です。
理論的な背景を実践に生かし、実践をまた理論化するような活動を心がけていきたいものです。
2009年6月29日
今日からしばらく、京都駅の南にある(正確にはJR西大路駅の南です)吉祥院病院へ病棟支援に行くことになりました。
吉祥院病院は、私が研修2年目から8年間お世話になった病院で、14年ぶりの里帰りになります。
この機会に身体を動かそうとマウンテンバイクを引っ張り出して、汗をかきかき行きましたが、帰りは大雨で、泣く泣くマウンテンバイクを置いて電車で帰りました。
2009年6月25日
午後、薬剤師の3年目研修発表会があり、講評にかり出されて行ってきました。
ワーファリンの相互作用、IFN療法におけるローコールの併用、アスピリンの粉砕指示への対応、バルトレックスの適正使用などの発表があり、それぞれ興味深い内容でした。
薬学部が6年化され、薬剤師も専門的力量がますます求められるようになっていますし、薬物療法も医学の進歩・高齢化や病態の複合化などのためますます複雑化していますので、それぞれの専門性を高めながら、患者を中心とした質の高いチーム医療を進めていくことの重要性をあらためて感じました。
2009年6月23日
昨日と今日と、岡山大学から学生さんが実習に来ていました。
研修医について回って、一緒に患者さんの病歴や身体所見をとっていただき、昼のカンファレンスで発表もしていただきました。
6回生の学生さんでしたが、なかなか優秀な方でした。
初期研修は当院で希望したいとのことでしたので、来年が楽しみです。
2009年6月21日
今日は父の日。
朝から、洗濯をしたり、食器洗いをしたり、庭のため池のボウフラ退治をしたり、よく働きました。父の日は父が忙しい。
夜は、父母と弟の一家と一緒に近くの山よしへ行って、かにを食べました。やや季節外れではありますが、かにの刺身もあり、まずまずおいしくいただきました。
送迎付きだったので、行き帰りが楽だったのもよかったですね。
2009年6月20日
今日も外部講師のカンファレンスがありました。
研修医のM君とNさんが症例提示をしてくれました。
Bedside teachingもあり、今日も充実していました。
2009年6月18日
研修医のM君が、iPhoneアプリのBattle power checker なるもので、いろんな人の戦闘力を測定して、楽しんでいます。
この戦闘力で、研修を乗り切って行きましょう。
ちなみに、戦闘力が一番高かったのは「研修医の母」と呼ばれている、医局秘書のNさんでした。
2009年6月15日
月曜の朝はERカンファレンスがないので、少しゆっくりです。
午前中、受け持ち患者の回診をして、研修医とのチーム回診がありました。
昼は、毎度の新患カンファを再開。
午後、別の研修医チーム回診をして、夕方、月に一度の初期研修委員会がありました。研修医から、他職種に対して、研修医への要望アンケートを依頼したいと提案がありました。
これは取り組むと面白そうですね。(主体的に取り組む360度評価です!!)
2009年6月13日
今日は、研修医と飲み会でした。
太秦の焼き肉「さの」で、おいしいお肉とおいしいワインを飲み、盛り上がりました。
2週間ご苦労様でした。
また、来週から頑張ろう!
2009年6月12日
本日は、Dr Steinの臨床指導の最終日です。
研修医のKさんが2回目の発表をしてくれました。
いつものように症例の検討をし、Problem listを作成した後、Bedside teachingに行きました。
患者さんもとても協力的で、身体所見もとらせていただきました。
本日で、Dr Steinのteachingもいったん終了ですが、7月に再度当院に来られる予定になっています。
2009年6月11日
いよいよDr SteinのClinical teaching も終盤になってきました。
本日は、研修医のO君が2回目の症例提示。
67才女性の入院2日前から徐々に悪化してきた右第3,4,5指の麻痺です。糖尿病、高血圧、高尿酸血症、喫煙歴があり、インスリンの自己注射をしています。症状からは急性の尺骨神経麻痺かと思われましたが、頭部CTでは、左側頭葉にLDAが認められ、入院後のMRI DWIでは、左放線冠にHigh intensityを認めたため、話が難しくなってきます。例によって、病歴、身体所見、検査所見に検討を加え、Problem listを作成して問題点を整理した後、神経所見の取り方の練習をして、病棟へ行きBedside teachingがありました。患者さんも協力的で喜んでいただいたようでした。
2009年6月11日
本日の症例は、83才女性の発熱と左頚部腫脹です。
症状の起こりは入院前日からという急性発症です。
左頚部腫脹は、リンパ節腫脹のようですが、圧痛はありません。
この時点で、Dr Steinの鑑別診断は、「リンパ腫、それ以外はありません。しかし、それは米国の場合で、日本では、結核があります」と。
その後、検討が進み、画像では、両肺に小粒状陰影が散布していることが判明しました。
Bedside teachingでは、全身のリンパ節の触診と、心音(S4と収縮前期の雑音がありました)などの所見の取り方を中心に学習しました。
2009年6月9日
Dr Steinが来られている間も、朝8時からERカンファレンスが継続していて、今日も3例ほど検討しました。
本日のDr Steinの症例は、82才の全身腫脹の女性で、研修医のE君が症例呈示しました。
20年以上にわたるDMとHT歴があり、17年前にネフローゼ(MCNS)と診断されてステロイドが開始され、現在も内服中。
1ヶ月前から全身の腫脹(浮腫)が生じ、胸部レントゲンにて両側の胸水があり、他院に入院しましたが、その後、浮腫が増強し、乏尿となってきたため、当院へ転院となった方です。
長期のマルチプロブレムのPtで、Problem listも多岐にわたりましたが、入院後の経過も、ischemic bowel syndromeを発症し、腸管穿孔から小腸切除術、その後心筋梗塞を発症したりと経過も複雑で、discussionも多岐にわたりました。
研修医のE君、ご苦労様でした。
2009年6月8日
今週も、Dr Steinのclinical teaching round が続きます。
本日の症例は、75才女性C型肝硬変の患者さんでした。
研修医の症例提示に従って、現病歴、ROS、既往歴と検討を進めていきます。
これまでの経過や現在の症状から病態生理、鑑別疾患、合併症、薬物療法の適否など様々な検討を加えながら、患者さんの病態が浮き彫りになっていきます。
そして、血液検査や画像検査の所見と解釈について検討した後、Bedsideで身体所見を一緒にとります。患者さんの状態が割と安定していたので、腹部所見のみかた(特にShifting dullness)や心音の聴診などを順番にさせていただきました。
2009年6月5日
今日でDr Steinのteachingも5日目です。
本日の症例は、78才の男性で、パチンコ中に意識消失発作を起こして入院となった方です。既往歴は脊椎ヘルニアを40年ほど前に言われたことがあるくらいで、内服薬もありません。たばこは1日20本、飲酒は日本酒を1合程度。
意識消失していた時間は数分?転倒はなし?(でも、入院後右上腕骨頭の骨折が判明)
高齢者の失神の鑑別診断、診断の糸口となる病歴の聞き方、見逃してはいけない疾患、飲酒との関係、アルゴリズムなど、途中、縊頚のCPAが救急搬入されるアクシデントがありましたが、十分時間をとってディスカッションができました。
Dr Stein のteachingは来週も続きます!!
2009年6月4日
Dr Stein のClinical teaching 4日目です。
今日の症例は、79才の男性でパーキンソン症候群にて通院している方の発熱です。Af と多発性脳梗塞があります。
検討は、発熱の鑑別から始まり、解剖学的に全身の感染のフォーカスとそれを病歴でいかに聞き出して絞っていくか、Problem list をどう作成するか、誤嚥性肺炎の診断・治療 など、多岐にわたります。
午後は、Bedsideに行き、心音、呼吸音の診察、神経学的所見の取り方、ベッドサイドでのパーキンソン症候群の診断などを学びました。
そろそろ、研修医たちも英語のレクチャーに慣れてきたようで、休憩の時間にもいろいろとDr Steinと話をしたりしています。なかなか頼もしい!
2009年6月3日
本日の症例は、72才女性のlightheadedness and vomiting
高血圧とDM、Afがあり、warfarinも服用中。入院日に突然めまいがして2回嘔吐し、動けなくなったため、救急搬入された方です。
午前中、研修医のK医師が発表し、Dr Steinが項目一つ一つに検討を加えていくと、研修医がlightheadednessと書いた主訴は、実はdysequilibrium =imbalance of standing and walking であることが判明し、病歴と身体所見から小脳病変が疑われ、頭部CTで小脳出血と結論されました。救急外来では鑑別診断を突き詰めて考える前についCTを撮ってしまったりしますが、病歴と身体所見から論理的に考えていくとCTを撮らなくても随分鑑別診断が絞られることに研修医たちは「目からうろこ」でした。
午後は、みんなで患者さんの診察に行き、神経学的所見の取り方を学びました。
2009年6月2日
今日から、研修医が自分の受け持ち症例を発表します。
だいたいの流れとして、午前中は症例についてPOSに沿った形でProblem list を作成しながら検討を加え、午後はBedside で身体所見の取り方を学びます。
本日の症例は、87才の施設入所中のPEG後経管栄養中の男性の発熱で、研修医のO医師が発表しました。
発表に沿って、Problem list を作成し、検討を加えていきます。どんな患者さんでも、学ぶことは多いものです。
意識障害や認知症のある患者さんの情報をいかに入手するか、内服薬から病歴をいかに補完するか、どんな検査をオーダーし、その結果をどう解釈するか、身体所見の取り方とその解釈などなど・・・いろんなことが学べました。
トップバッターで発表した研修医のO君、ご苦労様でした。
2009年6月1日
1日目の今日は、POSについてのレクチャー、Work sheetの使い方が中心でした。
明日からは、研修医が自分の症例を呈示して、discussion と Bedside teaching が毎日続きます。
2週間の長丁場で、研修医の諸君はちょっとしんどいかもしれませんが、それ以上の学びがあると思いますので、頑張りましょう!!
2009年5月29日
今日は研修医と腹水穿刺。
研修医は、見学を何回かしたあと、指導医または上級医の監督下で手技を施行することができます。
今日は、1年目研修医のE医師が後期研修医の指導下で初めての腹水穿刺を経験しました。
合併症もなく、約1リットルの腹水を排液しました。
2009年5月23日
今日は、外部講師によるカンファレンスとベッドサイドティーチングがありました。
症例は、RA・DMの患者さんの肺炎と、突然発症の回転性めまいの2例でした。
特に、めまいの患者さんに対する神経学的所見の取り方や、Dix-Hallpikeの実演は印象的でした。
発表担当のO先生、E先生、ご苦労様でした。
2009年5月22日
今日から新型インフルエンザの影響で、中学校も高校も休校。
残念ながら、病院は休校はありません。
朝食もそこそこに7:30に家を出て、8:00からERカンファ。
9:00から研修医と静脈血採血に行き、病棟をみて、10:00から研修医回診。
12:30から定例の指導医上級医会議を開催し、13:30から再度病棟へ行き、15:00から京都南病院との合同救急カンファレンス。これは、京大救急部の山畑先生による救急カンファレンスで、各病院から症例を呈示し、時間経過に沿いながら、救急の臨場感たっぷりにその時々に考えるべき疾患や、行うべき検査、治療などについて検討していくものです。
当院からは、後期研修医のN医師が失神で発症した肺梗塞の症例を呈示しました。
2009年5月19日
朝、研修医と話をしました。「医師として、診察も判断も手技もどれをとっても未熟な自分が、病棟や患者さんのところへ行っても、邪魔になっているだけで無価値に思えて、病棟へ行くのが怖い」、というようなことを漏らされました。
初期研修医は、学生から人の命に責任を持つプロフェッショナルへの一足飛びでの変身を短期間のうちに迫られます。机の上の知識から他人の身体に責任を持って使える実践的な知恵への転換も迫られます。それは、とても大きな状況の変化で、大きなストレスです。
ある調査では、初期研修医の4割がうつ病0うつ状態になっているとの結果も出されており、非常に厳しいものだと言えます。
これまで見てきた初期研修医のほとんどみんなが多かれ少なかれこのようなストレスと悩みを抱えながら、それを乗り越えてきています。
悩むことも必要です。そして、後で振り返ってみて、そんなこともあったよなあ、と笑って話せるように一回りも二回りも大きく成長していくサポートをしていきたいと思っています。
2009年5月18日
月曜日は朝のERカンファレンスはなく、少しゆっくりと出勤。
医局のミーティングのあと、後期研修医のK医師の外来の振り返り。時間切れで途中で中断して、頻脈になった患者さんの回診と指示だし。
10時から、1年目研修医のM医師の回診。
12時から新患カンファレンス(70才男性のマルチプロブレムケースでした:写真参照)。
2時から1年目研修医のN医師の回診。
3時30分くらいから病棟で指示だし。
4時から月に一度の初期研修委員会。
5時過ぎ、初期研修委員会終了後に、後期研修医のK医師の外来振り返りの続き。
6時過ぎに終了し、6時30分に帰宅。
あ~今日も時間に追われた一日でした。でも、結構充実していました。
2009年5月15日
指導医も忙しい。
8時からERカンファレンス。
今日は9時から看護学校の講義があり、帰ってきてから自分の患者の回診に行き、12時から新入院カンファ、12時40分から指導医上級医会議。
それが終わって、銀行へ行き、戻ってきたら患者さんがイレウスで嘔吐している。
検査や指示を出して、一段落したら、もう勤務時間も終了。
その後、別の病院に入院している同僚の見舞いに行き、家に帰りました。
先週の当直からの疲れを引きずった一週間がやっと終わりました。
明日と明後日は休養日。ゆっくり休むぞ~!
2009年5月14日
今日は、研修医にとっては、とても忙しい一日でした。
朝は、8時からERカンファ。
その後、自分の受け持ち患者を回って、10時から指導医回診。
昼は、いつもの新入院カンファレンスがあり、1時30分から輸液の講義。
3時からは、外部講師による循環器カンファレンスがありました。
研修が充実して、うらやましいですが、少し忙しすぎて同情してしまったり…
2009年5月13日
今週から、新研修医の静脈採血研修が始まっています。
今日は、上級医と指導医を相手に、静脈採血の練習をしました。
僕も、腕を3本いけにえにしました。
でも、そんなに痛くなかったですよ。
今日は、「よい結婚わるい結婚」という野田俊作氏の講演CDを聴きました。
これも、よかった!
早速、最近結婚した同僚のI医師にCDをプレゼントしました。
2009年5月12日
今日は、午後、「医師臨床研修制度の見直しに関する説明会」があり、大阪まで行ってきました。変わったことは、①「研修プログラムの弾力化」ということで、外科・産婦人科・精神科・小児科を必修科から外し、初期研修の間から将来専門とする科目の研修が可能になった。②「管理型」臨床研修病院 から「基幹型」臨床研修病院に呼び名が変わった。③臨床研修病院の基準として、年間入院患者数が3000人以上となった。④研修医募集定員に総枠および都道府県別枠の規制が加わった。などですが、この変更の特徴は、これまでの実績に対する評価が全くなしに行われていることですね。卒後臨床研修の変更の結果として、「良き臨床医」が育っているのかどうなのか、よりよく育てるにはどうしたらよいのか、という視点は全くありませんでした。悲しいことですね。
今日は、大阪まで電車で行ったので、「石垣島アドラー心理学講座 科学的な臨床心理学をめざして」というパンフレットを読みました。これは面白かった。
2009年5月8日
今日も朝8時からERカンファレンス。
昨日から1年目研修医の当直(副直)が開始になっているので、症例が増えています。
朝のミーティングのあと、病棟回診をして、看護学校の講義に行きました。
昼は、新患カンファがあり、その後、NPPVの学習会があり、夕方、17時から21時までの準夜当直をして、帰りました。
上の記事は、京都リビングという無料の新聞に載っていたもので、なかなか面白く読みました。(http://www.kyotoliving.jp/index.html で見られます)このアンケート(全国6085人のミセスが回答)によれば、夫婦のラブラブ度は4年目以降低下、夫は「恋人」は急激な右肩下がり、それに対して、夫は「同志」が上昇しています。(夫は「同居人」が実は一番右肩上がり)
記事では、「新婚期」 「模索期」「熟成期」に分けていますが、実感としては、新婚期の熱が冷める前に、ユニーク(唯一無二)で建設的な関係作りができるかどうかが重要だと思っています。
2009年5月7日
連休最終日の当直をしました。
5月6日の夕から、5月7日の朝までで、救急外来受診15名、うち救急車の搬入が5件、緊急入院2名、病棟の死亡退院が2名と結構激しい夜でした。
当院で初期研修を終え、大学の放射線科教室で後期研修を開始していたT医師が、「やっぱり内科が恋しくなって」、連休明けの今日から、当院の後期研修に参加してくれました。
若い医師が増えると、ますます活気が出てきます。古い医師も負けないように頑張ります。
…でも、今日は当直で疲れたので、午後は直明け休みを取って帰りました。
2009年5月6日
今日で連休も終わり!
本日は、左の本を読みました。
ディズニー関係では3冊目になりますが、CS(お客様満足)とES(職員満足)の視点から、ディズニーランドの秘密を書いた本で、3冊の中では一番参考になりました。
医療機関も、CSとESの満足循環ができる場になる必要があります。
(ちなみに、当院の意見箱に、僕を名指しした投書が入っていました。ひやひやしながら読みましたが、幸い悪い中味ではなかったので、ほっとしました。こんなことも、満足度循環になりうるなあと実感しました)
2009年5月5日
今日は子供の日です。
ゆっくりと自然に親しみながら、一日を過ごしました。
いろいろとやらなければいけないこともあるのですが、とりあえず今日は、ぼけーっとしました。
2009年5月3日
今日は日直でした。
救急搬入されたCPAの高齢男性。
懸命の蘇生にも反応せず、来院後約30分で、死亡確認となりました。
蘇生中に、エコーで左胸腔内に液体貯留を確認していましたが、死後のAiでは、グラフト治療後の大動脈瘤の破裂とわかりました。
苦しまずに眠るように意識を失ったとの家族の話でしたから、まあ、大往生と言えるのではないでしょうか。
良い死に方をするには、よく生きることが重要なのだと思います。
2009年5月3日
同僚のT医師が脳出血で緊急入院したと連絡がありました。
T医師とは同年代。他にも、医師の脳梗塞、脳出血、SAHなども、ときどき耳にします。
ストレスの多い職業なので、休みもしっかりと取って体調管理に気をつけなければ。
といいながら、今日も日直の仕事でしたが…
2009年5月1日
朝8時からERカンファレンス。
医局ミーティングの後、今日は看護学校で授業をしました。
その後、病院に帰って、病棟でCV挿入。
昼は指導医上級医会議で、この一週間の研修医の様子や到達状況、課題などを共有します。
午後、病棟や書類記入をして、夕方、学生実習の振り返りとまとめを行い、少し遅れて京都GIMカンファレンスに、1年目研修医5名、2年目研修医1名、後期研修医1名とともに参加しました。
明日から連休ですが、日直1回と当直1回入ることになってしまいました。
う~ん。
2009年4月30日
今日は、当院の日常医療活動総括会議も開催されました。
病院の急性期機能強化とリハビリテーションがテーマで、相澤病院の原寛美先生をお招きしての講演と、当院でのリハビリテーションの取り組みをもとにした意見交換が行われました。
僕の担当した95才の独居女性の方で、右上下肢不全麻痺に対して入院早期からリハビリを施行して何とか在宅へ退院できたケースの発表があったので、少しコメントを述べさせていただきました。
リハビリは「障害からの復権」であり、高齢者においても重要な医学的アプローチであることを全体で再確認できました。
2009年4月30日
豚インフルエンザが世界的な広がりを見せ、フェイズ5と認定されました。
成田空港で、ロスアンゼルスから帰国した日本人女性にインフルエンザ簡易検査陽性がでたとのこと。
これから、GWシーズンにはいりますが、大勢の人が移動することで大流行にならないか、心配です。
豚インフルエンザは毒性が少ないという話もあるので、情報には注意しながら、パニックにならず、日常の感染対策をしっかり行うことが重要なようです。
MeisterMedから、iSiloというPDAアプリケーションに対応したSwine FluのCDCガイドラインが緊急リリースされました。
僕も早速 iPhoneにダウンロードしました。
2009年4月28日
今日も朝8時からERカンファレンス。
9時から家庭医療学後期研修医のK医師の患者回診。
11時からER当番で、一人入院がありました。
12時30分から吉中院長の心電図道場。
13時30分からERカンファレンスの続きをし、少し休憩。(その後、回復期リハビリ入院判定会議に出たが、意識がトンデいました)
17時から家族との面談。
そして、17時30分から家庭医療学後期研修医の振り返りをしました。
家庭医療学後期研修医の振り返りは毎週火曜の夕方に行っていますが、内容は、1週間のポートフォリオ振り返りと、学習会が中心です。
学習会は、American Family PhysicianかFamily Practice
Management (どちらも米国家庭医療学会の学会誌です)から各自文献を選んで紹介する形で行っていますが、今日は、FPMの2008年2月号と3月号から、Practice Measurement : A New Approach for Demonstrating the Worth of Your Workと、Have You Really Addressed Your Patient's Concerns?、Discussing End-of-Life Care With Your Patientsを抄読しながら、討論しました。
特に、2つめの文献は、患者さんの気になっていることすべてを話題にしながら、タイムマネージメントも行い、満足度を上げる秘訣について述べてあり、とても興味深い文献でした。
1年目研修医も2名参加し、討論が盛り上がったので、終わったのは19時30分を回っていました。
その後、生協に寄って食材を買って家に帰りました。あ~今日も一日忙しい日でした。
2009年4月27日
今日は昼からF病院に麻酔科研修のお願いに行ってきました。
当院の後期研修医で、3ヶ月の麻酔科研修を希望している医師もいるので、あわせてお願いしてきましたが、とても好意的に受け入れていただきました。
2009年4月26日
4月25日(土) 26日(日) の両日、当院にて、研修医のための臨床セミナーを開催しました。
1年目研修医7名を対象にした、集中講座で、医学生さんも4名参加しました。
4月25日は、
午前は、2班に分かれて、SP(模擬患者)を用いた医療面接もしくはBLS
昼にランチョンカンファレンス(新入院カンファレンス)
午後は、感染症入門講座/グラム染色実習
夕方から京都市立病院・京都南病院と合同の洛西救急カンファレンスに参加しました。
4月26日は、
午前は、前日と班を交替してBLSもしくは医療面接
昼に振り返りをして
午後は、大阪の西淀病院に移動して、岩田健太郎先生の講演会に参加しました。
盛りだくさんの内容で、明日からの診療がレベルアップしたことは間違いありません!
でも、ちょっと疲れました。
2009年4月21日
朝、8時からERカンファレンスに参加(写真参照)。
8時30分からベッドミーティングをして、8時45分から医局の朝ミーティング。
9時から、本日退院の患者さんの退院指示をして、9時45分から後期研修医のK医師の患者回診。
11時からER当番に入り、12時から新患カンファレンス。
12時30分から院長の心電図道場があり、1時30分からリハビリ回診と回復期リハ病棟の入院判定会議。
16時30分から少し休憩して17時30分から家庭医療学後期研修医との学習および振り返り会。
それが終わって、19時30分に病院を出て、ソフトバンクへよって、地下鉄の定期券は買い損ねて、家に着いたら20時30分を回っていました。
火曜日はtight なscheduleです。は~・・・
2009年4月17日
昨日から、1年目研修医の病棟受け持ちが始まり、早速準夜(17時~21時)のER研修が始まりました。ER研修の振り返りを翌日朝8時から行うことになっているので、今日が最初の早朝ERカンファレンスでした。
朝8時に研修医と上級医・指導医が集合して、研修医が対応した患者さんの振り返りをしました。昨日は珍しく、17時~21時の間、一人しか患者さんを診なかったとのことで、そのケースを時間をかけて振り返りました。(嘔吐・下痢の男性のケース。送別会で飲食した後、同様の症状の人が数名あり、食中毒が疑われました)
今後、月曜から金曜まで毎朝、ERカンファレンスが行われることになっています。
2009年4月16日
昨日は16時から夜診をして、21時から当直をしました。
当直帯では、身元不明の大量飲酒後溺死寸前の25歳が救急車で搬入され、バイタルは安定しているものの、意識は混濁しベッド上で暴れて落ちそうになるので警察官2名とともに押さえつけながら補液をしたり、その間に他の患者さんが受診したり、とばたばたした夜でした。
結局、明け方に身元が判明し、父親が迎えに来て一段落。
眠れたのは30分×2回くらいで、当直あけはふらふらでした。
午後から休みをもらって帰りました。
あ~ちょっとハードだったなあ・・・
2009年4月8日
外来終了後、後期研修医と外来カンファレンスをしています。
外来カンファレンスでは、1年目後期研修医(=卒後3年目)の診察した全例を振り返り、病歴聴取、身体診察、検査、診断、治療のそれぞれが適切であったかどうか検討します。
後期研修医にとっても、指導医にとっても、気づきや学びの多いカンファレンスです。
ただ、夜診終了後、全例振り返るので、体力を使い果たしてへろへろになるのがちょっと辛かったりします。(もう年か??→もう年や!!)
2009年4月8日
今朝は、内科の抄読会の担当だったので、重症患者の血糖管理と死亡率についての文献をもとに発表しました。
NEJMの3月26日号に掲載されたNICE-SUGAR Studyによれば、ICU患者の血糖を81~108 mg/dlにコントロールした群と144
180 mg/dlでコントロールした群では、90日目の死亡率は血糖コントロール強化群の方が死亡率が高かった、とのことです。
DynaMedの Intensive glucose control in critical careの項目がよくまとまっていますが、血糖コントロール強化群では、低血糖のリスクを増大させ、外科手術患者以外の死亡率は増大する可能性があります。
当面は、血糖コントロールは180 mg/dl以下を目標にすれば良さそうです。
2009年4月3日
今日は、本年度最初の京都GIMカンファレンス。
当院からは研修医のK医師が初めて発表しました。
ぎりぎりまでかかって仕上げた発表でしたが、やや緊張しながらもしっかり発表できて、良かったです。
カンファレンスは、新入研修医や神戸大学のI先生も来られていて、盛況でしたし、勉強にもなりました。
*燻製ニシンは英語でRed herring。ニシンを燻製にすると赤くなることから来ていますが、Red herring には、「注意を他にそらすもの」という意味があります。これは、猟犬の訓練に匂いの強い燻製ニシンで獲物の匂いを消して訓練したことから来ているそうです。
2009年3月31日
ついに今年度も終わりました。
1年間、ご苦労様でした。
1年前は卒業したてで初々しかった研修医も、1年間でずいぶんと成長されて、大きく(態度だけではなく!?)なりました。
この一週間は、医学生実習が相次いで、計6名の方が実習されました。
来年度は(明日からですが)7名の新入研修医を受け入れることになります。
また一年、頑張ろう!
2009年3月28日
2008年度の初期研修修了式が開催されました。
1年目、2年目の研修医が、研修を振り返って、心に残った症例や研修のまとめなどを発表しました。
学習者は指導者の意図しないところから多くのことを学んでいます。発表の中でも、患者さんから、家族から、スタッフの何気ない言葉から、失敗から、成功から、研修医は悩んだり落ち込んだりもしながら、いろんなことを学んでいました。
hidden curriculum とも言いますが、豊かな学びのためには、それを支える「教育的な」環境が重要だと改めて感じました。
終了後は打ち上げに繰り出し、楽しいひとときを過ごしました。
2009年3月27日
第1回の後期研修医症例検討会を開きました。
綾部市の京都協立病院からもTV会議システムで発表がありました。
全体では、11人の後期研修医が演題発表しました。ふだん、それぞれの後期研修医がどのように研修をしているか、どんな対外発表をしているかはあまり交流がありませんでしたが、今回の検討会でそれぞれの後期研修医の活動や成長ぶりが全体のものになりました。
各科、各専門領域の指導医も参加して、討論も含めて大いに盛り上がりました。
2009年3月23日
今日は、娘の誕生日でした。
仕事を大急ぎで切り上げて、家に帰りました。
妻と娘がhand madeのケーキを作りました。
2009年3月18日
午前、研修医のK医師と一緒に、ER担当でした。
左半身不全で来院された慢性硬膜外血腫(脳外科へ転送になりました)、肺炎、胃癌、イレウス、意識障害、血尿などなどたくさんの入院があり、救急病棟が満杯になりました。
とても大変なERでした。あ~疲れた~!
2009年3月17日
来年の後期研修医の外部研修の打ち合わせに、長浜日赤に行ってきました。
研修の受け入れは、スムーズに進みそうで、スタッフの方もとても好意的でよくしていただきました。
症例的にも、体制的にも十分で、良い研修ができそうです。
2009年3月14日
午後、第5回関西合同研修医カンファレンスが、大阪で開かれました。
近畿の民医連の研修医が集まって行う症例カンファレンスで、本日は、兵庫の東神戸病院と大阪の耳原総合病院から症例提示があり、京都民医連中央病院の研修医が司会進行を務めました。
後半は、History takingとPhysical examinationによるBedside diagnosisの講演もあり、なかなか充実していました。
2009年3月11日
今日は朝から、卒後臨床研修評価機構のサーベイヤーのOJT(On the Job Training)に行ってきました。400床未満の中規模病院でしたが、救急車を年間5000台受け入れている中核病院です。
研修医は当直も多く、1年目が月6回、2年目が月8回当直をしているそうです。救急の研修については、研修医はほぼ満足しているようでしたが、こちらとしては研修医の健康状態がやや気になるところでした。
病院の協力もあり、調査は順調に進み、時間通りに終了して病院を後にしました。
2009年3月7日
午後、第1回日本家庭医療学会後期研修プログラム近畿ブロック後期研修医ポートフォリオ発表会をハートンホテル京都で行いました。
近畿の家庭医療学後期研修医8名が学会の定める『家庭医を特徴づける能力』(患者中心・家族指向の医療を提供する能力、包括的で継続的かつ効率的な医療を提供する能力、地域・コミュニティをケアする能力)や『家庭医が持つ医学的な知識と技術』(健康増進と疾病予防、幼少時・思春期のケア、高齢者のケア、終末期のケア、女性の健康問題、男性の健康問題、リハビリテーション、メンタルヘルス、救急医療、臓器別の問題)などの中から課題を設定して、Show-case portfolio=最良型ポートフォリオの発表を行っていただきました。
大阪から2名、奈良から1名、兵庫から2名、三重から1名、京都から2名の計8名の後期研修医が発表し、総勢44名の参加者で、議論も活発に行われ、盛況のうちに幕を閉じました。
後期研修医の方々が、家庭医として、日々活動され、成長されている様子がわかり、後期研修医も元気になり、指導医を含む参加者も大いに励まされる会でした。
2009年3月6日
今月も京都GIMカンファレンスが音羽病院で行われ、参加してきました。
研修医のN君に(突然でしたが)司会を務めてもらいました。
来月は、当院から発表することになっているので、気合いを入れて準備をしなければ!
2009年3月5日
1年目研修医の臨床能力評価のためのOSCEを行いました。SP(模擬患者)さんに協力をお願いして、「頭痛」「長引く咳」「嘔吐腹痛」の患者さんに対する医療面接と、その情報を口頭にて症例呈示し、鑑別疾患、診断・治療・教育プランについて述べるという内容でした。
約2時間半にわたり、みっちりと濃度の濃い時間を過ごしました。
2009年3月4日
食事が食べられず、老人施設から紹介入院となった女性。
CTでは、著明な食道拡張が認められ、胃ー食道移行部付近の狭窄が疑われました。
この状態では、さすがに食べられない!ですね。
2009年3月2日
2009年2月26日
今日は新しい受け持ち患者さんが2名あり、午前中は病棟の仕事で結構忙しかったです。
昼は、研修医の新患カンファレンスがあり、80代の発熱と腰背部痛を主訴に入院したケースを検討しました。
午後、薬剤師の1年目研修で研究発表会があり、講評者として参加しました。
後発品への変更にともなう患者さんの訴えや症状の変化についての発表や、新しい禁煙補助薬「チャンピックス」の副作用の発表、高齢独居の患者さんへの服薬援助の活動、CVカテ感染減少への薬局の取り組みなど、多彩な発表があり、僕も勉強になりました。ご苦労様でした。
2009年2月25日
91歳の男性がCPA(心肺停止状態)で搬入されました。基礎疾患は特別なく、原因不明でした。朝、急に倒れてそのままCPAになったようです。
救急隊がCPR(心肺蘇生)を開始し、ルート確保してエピネフリンも投与されていて、当院でもCPRを継続しましたが、蘇生に反応せず、残念ながらお亡くなりになりました。
高齢でもあり、ご家族は剖検までは・・とおっしゃるので、Ai(死亡時画像診断)として、全身のCTを施行させていただきました。
転倒に伴う頭蓋内出血も念頭にありましたが、頭部CTは異常なく、左胸腔内に濃度上昇した液体貯留を認め、大動脈弓に壁不正、下行大動脈の虚脱が認められ、大動脈破裂が疑われました。
突然訪れた死ですが、死因が判明することで、少しでもご家族の納得得られたのではないかと思います。医療者にとっては、医療行為の是非を振り返ることができるので、剖検も含めて死因の検索はとても貴重なことだと実感しました。
2009年2月20日
今週の日曜日は、近畿の民医連の研修医が集まって、研修医症例発表会が行われます。
当院からも研修医が発表しますので、今日は昼と夕方の二回、予演会がありました。
今年は例年より準備が遅れていて、指導医層はひやひやしていますが、予演会を繰り返すうちにそれなりに発表がまとまってきます。
初めて症例発表する研修医もいるので、すべてが勉強です。
あと二日ですが、深めるところは深めて、よりよい発表を目指して欲しいですね。
2009年2月19日
昨日、医師臨床研修の見直しに関する検討会が開かれました。卒後2年間の臨床研修を見直す提言が行われるようです。
内容としては、必修科を内科6ヶ月以上、救急3ヶ月以上を1年目に、地域保健医療1ヶ月以上を2年目に行うことが必須で、小児科、外科、麻酔科、産婦人科、精神科などから選択で1~2科目研修し、後は自由に選択して研修が行えるような方向らしいです。
しかし、卒後2年間の到達目標は変更しない模様で、耳鼻科・眼科・整形外科などの項目も到達目標に含んだまま。
一部では「大学病院に研修医が集まるよう定員や内容を見直す」と指摘されているように、国民のための水準高い医療を実現していくためにどのような医師を養成するのか、という根本的な視点が欠如した臨床研修見直し論議になっているようです。
2004年に今の臨床研修制度が開始になったばかりですから、今の制度のもとでどのような医師が養成できているのかを検証すること抜きに、研修医の数あわせを目的にしたような議論からは、将来の日本の医療の姿は見えてはきませんし、現場に混乱を生むばかりに思えてなりません。
その結果、困るのは、医学生・研修医と国民でしょう。
2009年2月17日
朝、本日退院の患者さんの指示を出し、サマリーを仕上げ、受け持ち患者さんの胸膜癒着術を行い、昨日受け持った患者さんの家族と面談をし、研修医の症例発表会の予演会に出席し、ER番を2時間して、診断書などの書類を仕上げ、夕方、医学部5回生の学生さんと面談をしました。
家庭医になりたい希望があり、2010年から当院での研修を希望されているとのことで、初期研修のことや家庭医療のこと、家庭医療後期研修のことなど、いろいろと話が盛り上がりました。
学生さんの初々しい志を聞いていると、自分自身も若返るような気がしますね。
明日もがんばろう。
2009年2月16日
今日は、月に一度の初期研修委員会がありました。
初期研修医と指導医上級医、看護師長、薬剤師などの他職種も参加して、研修の振り返りと評価をしました。
ポジティブ・フィードバックに心がけていますが、時に他職種からは辛辣な評価が出されることもあります。
今日は、ERでの研修医の技術研修などについて意見交換をしましたが、幸い厳しい指摘はありませんでした。
研修医のセーフティと患者さんのセーフティとどちらも大切なので、機会があるごとに振り返りをしていこうと言うことになりました。
2009年2月15日
2/14と2/15は東京大学で日本家庭医療学会の若手家庭医のための家庭医療学冬期セミナーが開かれ、参加してきました。(全く、若手ではないのですが)
実は、2日目に日本家庭医療学会の理事会があり、それに参加する必要があって、セミナーにも一部参加させていただいたのです。
一日目の「家庭医のコア・プリンシプル入門編」で藤沼康樹先生が「家庭医って何ですか?」と問題提起され、「特定の個人、特定の家族、特定の地域に、継続的にすべてに関与すること=specific persons, families, communities, with continuity of care =sPFCC(スープフック)」とまとめておられたのは「目からうろこ」 でした。
やっぱり、いつまでも学習に終わりはありませんね。
2009年2月12日
当院では、昼の時間を利用して、研修医が新しく受け持った患者さんのカンファレンスを行っています。
症例提示能力を身につけるのと、受け持った早い段階で患者さんのプロブレムをリストアップし診断・治療・教育プランを立てるのがねらいです。
いつもは電子カルテをプロジェクターで映し出しながら行うことも多いのですが、今日は会議室の関係で、ホワイトボードに書き出して行いました。
ホワイトボードに書き出すのはローテクですが、議論の経過や強調点も一目瞭然で、なかなかすてたものではありませんね。
2009年2月6日
午後、患者さんの退院前拡大カンファレンスがありました。
この患者さんは、80歳の肺癌の患者さんで、昨年12月に診療所から紹介入院され、気管支鏡で非小細胞肺癌の診断がつき、その後、胃カメラで胃体部胃ガンも見つかった方です。
昨年末一度退院されましたが、年明けに背部痛が強くなり、再入院、麻薬を使用して疼痛は緩和したものの、その後食思不振、全身浮腫、左胸水増加などの症状が起こり、状態が悪くなっていましたが、ステロイドを開始して食欲が増進し、胸膜癒着術が奏効して胸腔ドレナージも酸素吸入も不要となり、家族とも話し合いを重ねながら、ようやく退院にこぎ着けたのでした。
今日は、娘さんとお孫さん、退院後往診していただく診療所の師長さんと訪問看護ステーションの看護師さん、当院からは主治医の僕と病棟師長、リハビリスタッフ、MSWが参加して、現在の状態と退院後のケア体制などについて話し合いをしたのでした。
本人さんはずっと退院を希望されていたこともあって、退院が決まったことを喜んで、すてきな笑顔で病棟スタッフとの記念写真を撮っていました。
2009年2月5日
入院のLKの患者さん。
だんだんと呼吸が苦しくなるため、近医より紹介入院となりましたが、入院後胸部CTを施行したところ、両側胸水と大量心嚢水が判明しました。
呼吸困難は酸素吸入で改善していたので、心嚢ドレナージを優先し、循環器のDrにお願いしました。
1時間後にはカテ室へ運び入れられ、循環器医3名、研修医2名、小児科医1名、僕と、処置介助担当Nrs、が取り囲む豪勢な体制の中、心嚢ドレナージが速やかに行われ、約650mlの血性心嚢水を排液しました。
患者さんはだいぶん楽になったようで、笑顔で病室に戻りました。
いつもこれくらいゆとりある体制で処置が行えると楽なのですけどね。
2009年2月4日
やっと、インフルエンザから社会復帰した第一日目。
インフルエンザのおかげで、体重が2kg減り、体力の低下を自覚。
今日のER
診療所から紹介の50代のPt.
夜中に金槌で殴られたような頭痛で目が覚めて、その後も頭痛が続くため朝、診療所を受診。当院へ頭部CT撮影と診察のため紹介されてきました。
研修1年目のK医師が対応しました。
頭部CT(単純)では、異常所見はありませんでしたが、頭痛は最初よりは軽くはなったがまだ後頭部痛が続くとの訴えがありました。
項部硬直はなく、神経学的所見も異常はありませんでしたが、ふだんから頭痛はほとんど自覚したことが無く、当然、今回の頭痛が「人生最大の頭痛」とのこと。
SAH(クモ膜下出血)の可能性は否定できません。
神経内科Drへのコンサルトも行い、腰椎術後とのことで、頭部MRA(奇跡的に20分後に撮影可能でした!)を施行。しかし、脳動脈瘤ははっきりせず、結局、腰椎穿刺を行うことになりました。
結果は、赤血球もキサントクロミーもなく、SAHは否定され、無事に帰宅されました。
研修医とともに右往左往、あたふたした時間でしたが、患者さんにとっては、単に振り回されただけだったかも。しかし、SAHを見逃す危険は回避できたのでは、とは自己満足?
ERでは、「見逃してはならない疾患」を除外するための徒労も必要ですよね~。
2009年2月1日
木曜日の夕方から寒気がして、金曜日は一日お休みをいただきました。
土曜日は午前中、後期研修医への講義があり、EBMについて話をしました。
土曜の午後、病院へ帰る途中から鼻水が増えて、のどが痛くなり、やばいな、と思いましたが、症状からはインフルエンザは違うよな、予防接種も2回もしたしな、と思っていました。
病院で、K医師が、「インフルエンザは大丈夫か?今年のインフルエンザは症状からは区別がつかないから検査しておいた方が良いよ」と言われるので、処置室へ行き、鼻の奥に綿棒をぐりぐりと入れられ、「いた~」と思いながら検査を受け、医局に戻ってしばらくしたら、PHSがなりました。「Aが陽性です」「え~!?」と冗談にもならない会話をして、診断がつきました。
水曜日の夜診にたくさんインフルエンザの患者さんが来たのでそこでもらったんだろうな。
それから家に戻り、布団に潜り込んでいますが、今日は、寒気と頭痛と鼻水と咳がピークでしたね。せっかくの日曜日でしたがな~んにもする気がしませんでした。
インフルエンザはやっぱり怖い。
2009年1月29日
やっぱり気胸は伝染病でしょうか?
午前のER当番で、今日も気胸の入院がありました。
他にも、徐脈や心腎不全、肺炎の入院があり、病棟からも応援の医師を呼んで、てんてこ舞いでした。
気胸のトロッカは1年目研修医のK医師が鮮やかに入れてくれました。
2009年1月28日
今週は気胸が多いです。午前は救急当番で、気胸が一人入院しました。入院後、後期研修医のT医師がトロッカカテーテルを入れました。
今週はすでに2例気胸があり、今日は午後にも一人気胸がありました。
気胸はもしかして伝染病?
そういうと、指導医のI医師は「気胸ウイルスを発見したら、名前が残りますよ」と言いました。
2009年1月27日
今日も第二中央病院で2年目研修医のF医師のカンファレンス。第二中央病院へは、いつも京大時計台前を通っていきます。
新入院の患者さんは、38歳の気管支喘息発作の患者さん。カンファレンスのポイントとしては、気管支喘息の重症度判定、a 急性期の治療、特にステロイドの全身投与の量と期間 b 慢性期の治療、特にステップアップとステップダウン c 喘息発作の誘因のコントロール d 市中肺炎の抗生剤の選択 などがありました。
他にも、院内感染の緑膿菌肺炎の患者さんもあり、抗生剤の選択について検討しました。
午後は、中央病院に戻って、受け持ち患者の回診をしながら、救急当番を2時間担当し、春の臨床セミナーの打ち合わせ会議にも参加し、退院予定の患者さんの拡大カンファレンスもあり、大忙しでした。
2009年1月26日
午後、肺癌の左大量胸水の患者さんに、胸腔ドレナージをしました。
エコーで確認し、僕の指導下で、研修医のK医師がトロッカアスピレーションキットを挿入しました。
K医師も2回目の施行とあって、手慣れた様子で、一回の穿刺でうまく入りました。
患者さんも痛みもほとんど無く、縫合まで行えました。
レントゲンで確認しましたが、しっかりと胸腔内に挿入されており、ほぼ満点に近い手技でした。
患者さんは胸水が減って楽になっているようでした。
次は胸膜癒着術がうまくいくと良いのですが。
2009年1月25日
久しぶりになんにもない日曜日でした。
朝、ゆっくりと起きて、家のことを少しして、来週の後期研修医向けのEBM学習会のスライド準備を少しして、後は寝て過ごしました。
休養も必要ですね!
2009年1月24日
隔週で土曜はお休みですが、今日は勤務日でした。
ベッドは満床に近いので最近入院が少なかったのですが、今日は内科入院が7名ありました。
出勤者は平日の半分なので、みんなで分担。
午前は病棟をみて、12時から来年度の家庭医療学後期研修希望者と面接しました。
徳島の2年目研修医で、来年度からは京都で後期研修をしたいとのこと。
京都家庭医療学センター:KCFMでの後期研修プログラムを説明し、現在後期研修中の医師のプログラムなどを紹介しながら、4月からきていただければ、どのようなプログラムが可能か、話し合いました。
現在、KCFMの後期研修プログラムには2年目1名、1年目1名がおり、来年度は1名参加する予定になっているので、彼もきてくれることになれば、また賑やかになります。
14時からは、今年度第3回目になる研修委員会があり、15時過ぎに終了。
その後、病棟の指示やサマリーを書いたりしていたら、結局帰ったのは18時くらいになってしまいました。
2009年1月23日
本日は、午前中は病棟当番だったので、病院紹介のパンフレットの原稿を仕上げながら、病棟のコールに対応し、病棟の受け持ち患者さん(約15名)を回診に行きました。
昼は内科の上級医・指導医会議を行い、午後は回診の続きと書類書きをし、新しく受け持った患者さんの指示だしをして、16時からCPCに参加。
17時からは、準夜当直でした。
途中、研修医のN医師が地域の医療懇談会で発表するスライドの検討をしながら、入院一名と腹痛や感冒・インフルエンザ?などの救急外来対応をし、入院患者さんについてのコールに対応しつつ、21時30分に終了しました。
家に帰り着いたのは22時過ぎでした。う~ん、今日もよく働いた!
2009年1月17日
昨日の午後は、救急外来当番でした。
救急車が2台きて、一人はrapid Af から心不全を起こした方で、空きベッドがないといわれていたのに、無理矢理ベッドを作って入院していただきました。
二人目は、1時間前からの胸痛で、冷汗を伴い、7年前に起こした心筋梗塞と同じような痛みと訴えていました。緊急心エコーができたので、技師さんに施行してもらいましたが、壁運動異常はなく、心筋梗塞は否定的でした。しかし、症状からは冠動脈病変が強く疑われたので、不安定狭心症として入院していただきました。
本日は、循環器特集でした。